東京海上が15分割で約5万円に 7500円優待は本当にお得か
東京海上ホールディングスは25日、9月30日を基準日として、10月1日付で1株を15株に分割するとともに、株主優待を新設すると発表した。28日終値を基準にすると、分割後は100株を約5万円で購入できる。初回の優待は7,500円相当だが、受け取るには3年以上の継続保有が条件となる。
■15分割で最低投資額は約5万円に
東京海上株は、分割前には100株の購入に約76万円が必要だった。28日終値7,693円を15で割ると、分割後の1株は約512円。100株の購入額は約5万1827円まで下がる。同社の株式分割は、2022年10月に実施した1株を3株にする分割以来、4年ぶりとなる。
東京証券取引所も7月28日、最低投資金額が50万円以上の上場企業に対し、投資金額を引き下げるための株式分割の検討を改めて要請していた。
東京海上は今回の分割とあわせて、長期保有する株主向けの優待も新設する。株主優待制度の導入は初めてだ。
■株主優待は3年以上保有で初回7,500円相当
優待の対象は、100株以上を3年以上継続保有した株主だ。条件を満たした最初の年に7,500円相当、翌年以降は毎年2,500円相当の電子マネー等が贈られる。7,500円を毎年受け取れる制度ではない。「3年以上」とは、毎年3月末と9月末の株主名簿に、同じ株主番号で100株以上の保有が7回連続して記録されることを指す。
分割直後に購入し、2027年3月末が最初の記録となる場合、7回目は2030年3月末だ。購入から最初の記録までの約6カ月に、その後の6回分となる36カ月を足すと、初回優待の基準日まで約3年半となる。実際に優待が贈られるのは基準日より後だ。
分割前から保有している株主は、条件を満たしていれば、分割前の継続保有期間も判定に含まれる。
■初回の14.7%は年利ではない
購入額約5万860円に対し、初回優待の7,500円は約14.7%に相当する。数字だけを見れば大きいが、14.7%は年利ではない。新規購入者にとっては、初回の基準日まで約3年半待ち、一度だけ受け取れる金額だ。翌年以降の優待は2,500円となり、現在の購入額に対して約4.9%に当たる。年間配当予想は分割前換算で1株245.05円。「245.05円÷15×100株」で計算すると、分割後100株相当では年約1,634円となる。ただし、分割後に購入する人の今期分は、期末配当予想の1株8.17円、100株で817円だ。
優待は複数種類の「電子マネー等」から選べる予定だが、具体的な内容は現時点で発表されていない。
東京海上株は、約5万円で買えば、すぐに7,500円相当がもらえる株ではない。分割直後の新規購入者は初回の基準日まで約3年半かかり、7,500円相当なのは初回だけで、翌年以降は2,500円相当となる。15分割で買いやすくなる一方、優待目当てなら7,500円という額面だけでなく、3年以上保有できるかまで考える必要がある。

