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 藤井聡太王位(24)=王将など6冠=に伊藤匠2冠(23)=叡王、王座=が挑む第67期王位戦7番勝負第5局は27日、徳島市の料亭「渭水苑」で2日目が指し継がれ、午後3時38分、93手で先手・藤井が勝利した。対戦成績を3勝2敗として7連覇へ王手をかけた。

 「序盤から間合いの取り方が難しい将棋だった」。終局後、そう振り返った藤井は1日目午後の63手目、8筋の自王の頭上の歩を突く「頭突き」で築いた拠点に手応えを感じていたという。

 「拠点を生かして攻めていければ面白いかと思った。具体的には悩ましいところが多かったが、攻め駒が入手でき、攻めがつながりそうかと思いました」。85手目、最側近の左金をぶつけて伊藤銀と交換。ここで、攻めの展望が開けたことを明かした。

 1年前の借りを返した。前期も第5局だった徳島対局は永瀬拓矢九段を挑戦者に3勝1敗の星取りで迎え、91手で敗退した。午後3時47分の投了は当時、自身のタイトル戦3番目の早さ。白昼の投了が消化不良を物語り、「1日目で苦しくしてしまった。形勢判断が甘かった」とうなだれた。対局前日の会見でも「今年は最後まで目を離せないような充実した内容の将棋を」と意気込んでいた。

 「名人に定跡なし」の決断の一手でたぐり寄せた王手。2002年生まれの同学年対決は今回が5度目のタイトル戦で、シリーズとしては藤井が初対決から連勝し、伊藤がその後連勝した。藤井としてはもう遅れは取れないだろう、5度目のシリーズ。9月8、9日、神奈川県秦野市「元湯陣屋」で臨む第6局へ向け、「後手番になるので、しっかり準備をしてよい状態で臨めればと思う」と抱負を語った。