福岡

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 金銭授受疑惑などに揺れる福岡県議会の蔵内勇夫議長が議員辞職の意向を明らかにした24日、県民からは、疑惑への説明責任を求める声が相次いだ。

 蔵内氏が推進する施策や、高額な費用に批判が集まる海外視察など公金支出のあり方を問う意見も聞かれた。

 蔵内氏は、人と動物の健康、環境保全を一体的に考える「ワンヘルス」の施策を県とともに推進してきた。北九州市門司区で酒店を営む男性(48)は「『ワンヘルス』がきっかけで獣医師を目指した若者を知っており、施策そのものが悪いわけではないと思う。ただ、長く権力の座に居続けて力を持ちすぎた弊害が表れたのだろう」と受け止めた。

 蔵内氏が金銭授受疑惑を否定していることについて、「否定しながら辞職するのは、疑惑を認めているように見える。きちんと説明して、けじめをつけてほしい」と述べた。

 筑紫野市の無職男性(86)は「辞職は当然だが、辞めて済む話ではない」と話した。高額な海外視察などを念頭に「蔵内氏だけではなく、県民の税金を使っているという意識が低い県議会全体の問題だ」として、公金支出を抜本的に改めるよう求めた。

 田川市の団体職員の女性(60歳代)も辞職表明に納得しつつ、「県議の海外視察は、何のために、誰のために行くのか分からない。ワンヘルスと呼ばれる事業も含め、税金が県民のために使われるように、しっかり見直してほしい」と注文を付けた。

 蔵内氏の地元、筑後市の弥吉治一郎・市議会議長は「突然の表明でびっくりした。金銭授受などが報道されてきたが、(否定するのなら)名誉毀損(きそん)などで司法の場で訴え(潔白を)証明してほしい」と求めた。一方で、「議員辞職すれば、地元の発展に影響が及ぶかもしれない」と不安も漏らした。

 福岡県の「ワンヘルスセンター」の建設が進むみやま市の松嶋盛人市長は24日の定例記者会見で、11月に同市が予定していた「ワンヘルスフェスティバル」を中止すると発表した。

 イベントは、人と動物の健康、環境保全を一体的に考える「ワンヘルス」事業への理解を深めるため、2024年度から市の単独事業として開催。ヤギやウサギなど小動物とのふれあいや、アスレチック体験などを予定しており、今年度は300万円の予算を計上していたが、「県事業を巡る報道を受け、市民にワンヘルスという名称に疑念を持たれかねない」などとして、市幹部会で中止を決めた。

 一方、ワンヘルスセンターの名称については、「理念は素晴らしいものなので、名前は変えてほしくない気持ちはある。しかし、市民・県民の不信や怒りは、センターの名称を変えれば収まるという状況ではない。県と県議会には疑念に対し、誠実に説明責任を果たしてもらいたい」と述べた。