ニュース番組『わたしとニュース』に慶応大学教授の中室牧子氏が出演。その際、番組に寄せられた視聴者からのコメントを受けて、自身の考えを述べる場面があった。

【映像】難関大生を教える塾の月額費用

 番組ではこの日、大学の授業についていけず、「塾」に通う学生がいることを取り上げた。これを受けて視聴者からは様々なコメントが寄せられた。

 コメントの中には経済的な負担を懸念する「学費だけで精一杯なのに」という意見もあった。その一方で、「大学は義務教育じゃないから、学生に寄り添いすぎる義務はない気はする」という指摘も寄せられた。これを受けて中室氏は、「寄り添いすぎる義務はないとは思う。大学は教育機関だから。ただ、学生たちにきちんとスキルや知識を身につけてもらうことは、大学がやるべきことだと思う」と、大学側の本来の責任を指摘した。

 さらに議論は、日本の大学のあり方や入試システムにも及んだ。視聴者から「入試より卒業を難しくしないと」という意見が寄せられると、中室氏は同意し「本当にこれに尽きる。出口のところで評価するように、仕組みを変えていかなければならない」と述べた。加えて、「大学が入試のシステムを変えるべき」という意見があがると、中室氏は番組内ではその難しさも指摘しつつも、「私もそう思う」と賛同した。

 また、大学生の通塾が常態化すれば、今度は「会社の塾が必要になる」という懸念を示すコメントも。誰かがサポートしてくれる環境を求める傾向を踏まえ、中室氏は「今回の議論で一番心配になったのは、今は大学生の塾だが、今度は就職する時に塾、会社に入ったらまた塾、結婚する時に塾、子どもができたら塾、それらのお金をおじいちゃんやおばあちゃんが支払っている、という状況になっていくのではないか」と語った。その上で、「『自分で自分の人生を主体的にマネージしていく』ということを、どこかのタイミングで身につけなければならない」と提言した。

(『わたしとニュース』より)