「腹が空いたので」91歳女性宅に侵入し殺害? 山林に遺棄したベトナム人容疑者“無軌道すぎる犯行”
91歳女性が行方不明に
「腹が空いたので盗みに入った。居合わせたので殺した」
91歳の女性の遺体を山中に遺棄したとして再逮捕された33歳のベトナム国籍の男は、取り調べで「殺した」との言葉を口にしたという。
「8月12日、埼玉県警捜査1課と狭山署は、死体遺棄の疑いでベトナム国籍の住所不定で無職、ファム・カオ・リエン・コン容疑者(33)を再逮捕しました。埼玉県入間市に住む丸山絹子さん(91)の遺体を飯能市阿須の山林に遺棄した疑いです。
ファム容疑者は『殺害した丸山さんの遺体を山に捨てた』と容疑を認め、『遺体を(丸山さんの家に)放置すると誰かにばれてしまうと思ったので(車で)捨てた』とも話したそうです。丸山さんの遺体に目立った外傷はなく、毛布にくるまれていました。
ファム容疑者は先月31日に住居侵入容疑で現行犯逮捕されていました。逮捕時には在留資格がなく、所持金は現金で数千円だったといいます」(全国紙社会部記者)
8月14日、ファム容疑者の身柄が検察に送られた。朝8時ごろ狭山署の護送口に姿を現したコン容疑者は、集まったカメラマンに対して一度も視線を向けることはなかった。そして茫然と前を見つめながら、護送車に乗り込んだ。
7月31日の午前9時ごろ、デイサービスの職員が丸山さんの自宅を訪れると丸山さんの姿が見当たらず玄関が無施錠の状態だった。連絡を受けた丸山さんの長男が「独り住まいの母親の所在がわからなくなっている」と通報。警察官が駆け付けると、丸山さんは運転免許を持っていなかったにもかかわらず、自宅にとめてあった長男名義の軽乗用車がなくなっていた。丸山さんの姿が最後に確認されたのは、7月29日午後5時ごろデイサービスの車で自宅へ送り届けられたときだという。
行方がわからなくなったときのことを、近所に住む女性はこう振り返った。
「『丸山絹子さんの行方がわからなくなっています』という地域の防災無線で知りました。そのあと、警察が『防犯カメラを見せてほしい』とウチに来たんです。丸山さんは足が弱っているとかで、最近はあまり外でお見かけすることもありませんでした。どこに行ってしまったのかと心配していたんです」
警察の懸命な捜索が続く中、ファム容疑者は丸山さんの自宅から盗んだ軽自動車で埼玉県富士見市内を走行中に追突事故を起こして逮捕される。
「31日の午後6時過ぎ、警察官が富士見市内でファム容疑者が運転する軽自動車を発見。停止を呼びかけたところ逃走し、信号待ちの車3台に衝突する事故を起こしました。そしてファム容疑者は車を乗り捨てて逃走し、近くの民家の敷地内に逃げ込んだのです。その後、隠れていた容疑者を発見した警察官が、住居侵入の容疑で現行犯逮捕しました」(前出・社会部記者)
警察の取り調べで、ファム容疑者が「盗みに入った家で女性の首を絞めて殺害し、遺体を山林に遺棄した」という趣旨の供述をした。これにより、8月1日午後9時ごろ、警察官が飯能市の山林で丸山さんの遺体を発見したのだった。
無軌道すぎる犯行の“不可解”
一方、1日の朝には丸山さんの自宅周辺で警察の捜査が始まっていたという。
「丸山さんの家の前に警察車両が2〜3台止まっていて、規制線が張られていました。鑑識の人が何人もウロウロしていたので、これはただ事じゃないと気付いたんです。翌2日には警察が来て、『不審な音を聞かなかったか』『この辺は外国人が多く住んでいるのか』などと聞かれました」(近所に住む女性)
丸山さんは2〜3年ほど前に夫が他界してからは独り暮らしをしていた。自宅は閑静な住宅街にあり、この地域は50年ほど前に家を建てて住み始めた住人が多いのだという。
丸山さんの長男と幼馴染みだという男性は、「もう何年も姿を見てないのですが」と前置きしつつ丸山さんの印象をこう語った。
「ひと言でいえば『ハイカラ』です。着ているものとか雰囲気とか、周りのお母さんたちとは違っておしゃれなイメージのあるおばさんでした。家に遊びに行くと、珍しい洋菓子を出してくれたこともあります。
最近は足腰が弱ったため、あまり外出していないと聞いていました。ただ、最近姿を見かけた人が『ほうきを杖代わりに歩いていた』と話していたので、杖を手放せないほどではないのかな、まだまだお元気なのかなと思っていました」
また丸山さんと同年代の女性は、「以前は町内会などでよくお会いしていました。でも最近はお互い外出するのがおっくうになったので、電話で『お元気?』『最近、どう?』と近況を伝え合っていた」と話した。
なぜファム容疑者がこの地域にやってきたのかは明らかになっていないが、「周辺の他の家にも入った」と供述しているという。
空腹だからと盗みに入り、居合わせた住人の丸山さんを殺害。そしてバレないようにとその家にあった車を盗んで遺体を山林に遺棄。その後も盗んだ車で走り続け、警察官に発見されると車を乗り捨てて逃走し、近くの民家の敷地内に身を隠す。ファム容疑者が重ね続けた犯行は、まるで行き当たりばったりで、無軌道だ。
近くに住む男性も、ファム容疑者の犯行の大胆さに首をかしげる。
「丸山さんの家はいったん玄関から出て階段を下りないとガレージに入れないので、その間は外から丸見えなんです。犯人は丸山さんの遺体を抱いたまま外に出てきたということですよね。よくそんな大胆なことができたなと思います」
埼玉県警は8月3日、狭山署に50名態勢の特別捜査班を設置した。今後は殺人や強盗殺人も視野に入れて捜査を進めるという。
犯行の全貌が明らかになるにはまだまだ時間がかかりそうだ。
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取材・文:中平良
