「ポンコツ」横浜市長が職員に数々のパワハラ発言も続投意向 弁護士は「身を引くべき」と指摘

横浜市の山中竹春市長が「ポンコツ」など、数々の暴言を部下に浴びせパワハラ認定された件について横浜市議会で説明した。
一連の問題となった言動について、山中市長は「報告書が認定した事案をすべて受け入れ、自らの認識を改めるに至りました。本当に申し訳ございませんでした」と謝罪。涙を見せる場面もあった。
2026年1月、横浜市人事部の久保田淳部長(当時)が実名、顔出しで告発する異例の事態からこの騒動は明るみになった。久保田氏は「職員を恐怖で支配しようとする姿勢は、残念ながら変わっていないと明確になっている」と断じている。
一方、市長は発言の一部を認め謝罪したが、パワハラの認識はないとしたうえで「私自身の手でハラスメントが起こらない組織にしていきたい」と、続投の意向を表明した。
第三者委員会が問題にした言動はあまりに多岐にわたる。「バカ」「頭が悪い」「スペックが低い」「ポンコツ」といった能力の否定。さらに「クズ」「人間のクズ」「脳みそが筋肉」「目が死んでいる」「55歳以上はみんな頭が固くて駄目」という人格否定。前副市長を「ダチョウ」、ある部長を「元気のいいおばさん」といった、呼び名で人をモノや動物に変える行為。「裏切ったらこれだからな」銃口を突き付けるようなしぐさをすることもあったという。
また、TICAD(アフリカ開発会議)を巡っては「誘致できなかったら切腹だぞ」「俺との会話を録音したら許さない」。ほかにも書類を投げつける、怒鳴る。そして人事という刃で「飛ばす」「粛清」。気に入らない幹部は市長室への出入りを禁止。深夜も休日も連絡は止まらなかったという。
数えきれない言葉のなかで、繰り返し使われていたのが「ポンコツ」という言葉だが、実はまったく別の現場でも同じ言葉が告発されていた。
舞台は大阪地検特捜部。「お前ポンコツだな」といった様々な暴言などを浴びせられた男性検事は辞職。手記で実態を告発したが、男性によると内部調査でパワハラは認定されたものの、処分はなかったという。
犯罪心理学者の出口保行氏は「こういう言葉を好んで使う人間は基本的には驕りが高く、自分は人より優秀であるという、うぬぼれが強いタイプ」と分析する。
そもそもポンコツという言葉の起源には、諸説がある。「ぽんこつ」は「げんこつでなぐる」という意味が元々あり、西洋人が「げんこつ」を「ぽんこつ」と聞き間違えた説。また、1959年の作家・阿川弘之の小説『ぽんこつ』によって広まった説もある。小説では自動車を壊す職人がハンマーで「ポンポン、コツンコツン」と車を叩く音から「ポンコツ屋」と呼ばれていた。そこからおんぼろの車が「ポンコツ車」となり、やがて使い物にならない物や人へと変わっていったとも言われている。
パワハラ認定から2週間、市長は初めて市議会でこの問題について説明し、公に頭を下げた。これに対し自民、公明、立憲の主要三会派は辞職を申し入れ、真相究明のため百条委員会設置を求める声も上がっている。進退について、山中市長は辞職は否定し続投の意向を改めて示した。
この対応についてレゾバティール法律事務所の阪口采香弁護士は「パワハラは地方公務員法に抵触し得るので身を引くべき。業務上必要な指導と人格攻撃は全くの別物」と指摘した。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
