【NHK連続テレビ小説「風、薫る」】上坂樹里さん(大家直美役)インタビュー
連続テレビ小説「風、薫る」。明治の時代にトレインドナース(訓練された看護師)として道を切り拓いた大関和と鈴木雅をモチーフとした、2人の女性の物語です。
医科大学病院を辞め、1人、新たな道を歩み始めた直美。そんな直美を演じる上坂樹里さんに、これまでとこれからの直美のこと、そして直美のバディ・りんについても語っていただきました。
※『NHKドラマ・ガイド 連続テレビ小説 風、薫るPart2』より、上坂樹里さんのインタビューの一部をお届けします。
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たくさんの人たちとの出会いが、直美を少しずつ変えてきました
「風、薫る」の放送が始まり、撮影と放送が同時進行するようになってからは、SNSで視聴者の皆さんの感想を見ることと、スタジオの前室にあるテレビでスタッフや共演者の皆さんと一緒に放送を見ることが日課になっています。特に印象的だったのは、看護婦養成所に入学後の直美について、「性格が丸くなったね」「笑うとかわいい」という感想(笑)。ドラマの序盤ではすぐに敵を作り、人とぶつかってばかりの直美でしたが、少しずつ人の優しさに触れたことでカドが取れて丸くなりました。それまで1人で生きてきた直美が、寮で共同生活を始めたことも大きかったと思います。個性豊かな仲間たち、バーンズ先生に松井先生。実習でいろいろな患者さんたちと触れ合ったり、寛太と再会したり。人との出会いが増え、そのたびにさまざまな感情を抱くことで、直美は少しずつ変わってこられたのだと思います。自分でも放送を見ながら、「直美、本当に丸くなったなぁ」と思いました(笑)。
撮影が始まった当初は、「直美はどうしてすぐに他人にかみつくんだろう」と悩んだし、直美のことが分からなかったんです。それは直美の人間性だし、彼女はとても強い人だからと理解していましたが、実際にお芝居をするうえでは難しくて、よく壁にぶつかっていました。けれど撮影が進むにつれて、直美という役がどんどん自分の体に染み込んできて、今ではセリフがない場面でも、「このとき直美はきっとこう思っているだろうな。こう動くだろうな」と想像できるようになりました。直美と一緒に私自身も成長できたかなと実感する瞬間です。
離れ離れになって初めて感じる直美にとってのりんの存在感
第14週で一ノ瀬家の家族として受け入れてもらった直美ですが、その後、りんは新潟に行き、2人は離れ離れになります。そのときに直美は、りんの存在がいかに大きかったかということを知るんです。ずっと一緒にいたからこそ、離れてみて初めてりんの優しさや強さに気付かされる。これは私の勝手な解釈ですが、直美のほうがりんのことをより好きなんじゃないかな(笑)。直美のりんへの思いは、りんの直美への思いよりもずっと強い気がしています。直美もツンデレなところがあるし、相手に感謝をうまく伝えられなかったりと、素直になれないところがあるんです。そんなとき、「りんがいてくれたらなぁ」と思っているんじゃないかなと思います。
私もりん役の見上愛さんと長く一緒にいるうちに、愛さんがどんなことを考えているか、少しですが分かるようになってきました。会話をしていなくても、「おなかがすいているんだろうな」「ちょっと眠いのかも」って分かっちゃうんです(笑)。りんと直美の絆がどんどん強くなっているので、私たちの関係性にもリンクしているのかなとうれしく思っています。
取材・文=大曲智子 撮影=山田大輔
ヘア&メイク=坂本志穂 スタイリング=金田健志
上坂樹里(こうさか・じゅり)
2005年生まれ、神奈川県出身。主な出演作に、映画「ロマンティック・キラー」「山口くんはワルくない」、ドラマ「いちばんすきな花」「ビリオン×スクール」「御上先生」など。NHKでは、「ヒロイン誕生!ドラマチックなオンナたち」「生理のおじさんとその娘」「あれからどうした」「TRUE COLORS」「いつか、無重力の宙で」などに出演。

