空港ラウンジで「大量お持ち帰り」高学歴ケチ男、浮気がばれて口にした衝撃の「言い分」
「物価高の今、節約意識が高まっており、持ち帰ったアメニティから浮気が露呈するケースが多いいです」と語るのは、探偵の山村佳子さん。横浜のリッツ探偵事務所の代表だ。
持ち帰りといえば、ホテルのアメニティなどで窃盗により逮捕される事例もある。関西国際空港や大阪空港を運営する関西エアポートでは、HPのラウンジ案内で「ご利用のお願い」という文書を掲出、「ラウンジ内で提供している飲食物・備品をラウンジ外へ持ち出す行為(水・湯を含む)」を禁じている。明記しなければならないほど、被害があるということかもしれない。
山村さん連載から、2026年夏休みに改めてお届けする「探偵はカウンセラー夏休みスペシャル」最終回のテーマは「金銭感覚」。ここで紹介している事例は、43歳の彩子さん(仮名)からの依頼だ。彩子さんは結婚15年になる48歳の夫と6年生の娘と都内のマンションに暮らしている。前編「空港のラウンジで「大量持ち帰り」する高学歴ケチ夫の浮気がバレた”自業自得な理由”」でお伝えしたように、実は夫が高級ホテルのアメニティを持ち帰ったことで、浮気に気づいたという。「大量持ち帰り」の癖は実は昔からあった夫だが、本当に浮気なのか。そして真相を知った後家族はどうするのか。
空港のラウンジで「大量持ち帰り」
彩子さんが夫の浮気に気づくまでを振り返ります。夫は外資系のコンサルファームに勤務しており、高い給料を得ています。彩子さんは英語が堪能でアート関連の仕事をしていますが、収入はさほど多くありません。
この夫婦の出会いは、18年前に彩子さんが夫の会社に派遣社員として勤務したことがきっかけでした。旅好きな彩子さんと、元バックパッカーの夫は、中東のお守りの話を機に意気投合。出会って1年かけて交際に発展し、それから1年余、夫の香港赴任を機に結婚します。彩子さん28歳と夫33歳のときのことでした。
彩子さんが夫の行動に対して、最初に驚いたのは、香港に旅立つ空港のラウンジで、無料のスナック菓子やコーヒーシュガーまで大量にバッグに入れて持ち帰ったこと。夫はその他にも「無料」と書かれているものを大量に持ち帰る癖がありました。
実は夫は幼いころ、食べるものも満足に与えられず、飢餓感を抱えながら育ったのだといいます。
また、夫は出費を惜しみ、出産する彩子さんに、「無痛分娩は高いから、普通分娩にすれば」と言ったことも。また、娘の生理用品を買おうとしたときに「最近は、学校で生理用品を配っているようだからもらってきたら?」と言ってきて彩子さんを驚かせたこともありました。生理の貧困は大きな問題で、自宅で生理用品を購入できる家庭は、学校のナプキンは突然の生理のときだけに使うなどのマナーがあるものですが……。
経済DVをするわけではなく、住宅ローンや光熱費、通信費とは別に、彩子さんに生活費として20万円を渡してはいますが、推しのアクスタなどにお金を出すのは許さないのです。
夫は見た目もよくモテるのですが、このケチさで長い相手はいませんでした。しかし今回、1泊6万円の都心のホテルに泊まったことが、夫が持ち帰ったアメニティから判明したのです。「家族では絶対に泊まらない高級ホテルに、おそらく女性と泊まったことが許せない。今後の離婚の可能性も踏まえて、調査したい」という思いを受けて、調べることにしました。
「土日の出張」が多い
夫はここ半年ほど、土日に出張だと言って出かけることが多いとのこと。そこを狙って調査することにしました。
土曜日の朝8時から彩子さんの自宅マンション前で張っていると、11時に夫が出てきました。背が高くツーブロックのヘアスタイルにしており、カジュアルなダウンジャケットにビジネスリュックを担いでいます。
出張とは思えないほどのラフな雰囲気で、足取りも軽やか。ペアの探偵が「これ、出張じゃないですよね」と言ったとおり、JRの駅まで15分ほど歩いて、改札前でロングヘアの40代前半と思しき、目がぱっちりとしている胸が大きい女性と待ち合わせていました。
手をカップルつなぎで…
夫は荷物をコインロッカーに預け、手ぶらになってから電車に乗り、渋谷の百貨店に移動。手をカップルつなぎにして、ジュエリーショップや化粧品売り場を冷やかしています。夫は男性用の化粧品カウンターにいき、店員に試供品を催促してもらっていました。女性は「金があるんだから、買いなさいよ」と言いつつ、楽しそうです。
13時30分に、1人1万円程度の寿司店で熱燗を飲みながらランチ。代金は夫が支払っていました。そして新しくできた複数の商業施設を見て回り、16時にツインルームで1泊10万円するホテルにチェックイン。ここはセキュリティがしっかりしており、当時は満室。私たちはラウンジや通路から張り込みを続けましたが、11時のチェックアウトまで動きはありませんでした。
夫と女性は表参道まで手をカップルつなぎにしたまま歩き、キスをして解散。女性の後を追うと、彩子さんの自宅近くの大きな一戸建てに入ってきました。夫はひとたび会社に立ち寄り、夕方に出てきて帰宅。
驚きの「相手」
これは浮気の証拠とするには厳しいですが、彩子さんに提出します。すると、彩子さんはものすごく驚きながら、「この人、娘と同じクラスの男の子のママです」と言っていました。
夫はコンサルという職業柄、忙しさを理由に彩子さんに育児を丸投げしているのかと思っていましたがそうではありませんでした。
「夫は自分が親から構われなかったので、娘の学校関連の活動は積極的に参加していました。またコンサルは時間の融通がきくのでPTAの役員も引き受けていたのです。この女性は、夫と一緒に卒業対策委員会をやっていたはず。お嬢様育ちで専業主婦だったはず。これは夫に聞かないと始まらないですね」
「ホテル代は俺が払っていない」
そう言いながら帰宅し、夫に証拠を見せると「いつの間に撮ったの?全然気づかなかった。彩子はすごいな」と驚いていたとか。
彩子さんは、「夫はケチだから、プライベートのことでプロに頼むって発想がないんです」と言っていました。
証拠を見せると浮気を認め、すぐに「ホテル代は、俺が払っていない。彼女が出している。それだけは信じてくれ」と言ったそうです。彩子さんの「それよりも先に言うことがあるでしょ?」という言葉に対して、夫は「食事代は払っているけれど、これは個人の確定申告のときに経費にしている」と回答。
彩子さんは「私にを傷つけた謝罪ではなく、お金を払っていないという言い訳ばかり始めたんです」と苦笑いしていました。悪びれずに問題点をすり替えているように感じてしまいました。浮気そのものを悪いと思っていないのかもしれません。
「浮気公認」な年の差夫婦
夫に彼女との関係について聞くと、出会いはPTAの卒業対策委員会で、多くのことが決まった12月の頭に、デートに誘われたとか。
「彼女の旦那さんは、20歳近く年上の60代で、男性機能が衰えている。だから、夫婦間で彼女の自由な恋愛できるオープンマリッジの覚え書きを夫婦間で交わしていたそうです。そこで彼女は年下の男性と恋愛をしましたが、老けていることをバカにされるような気がして、同世代を物色していた。でも、“連れて歩ける容姿”を持った“普通の男”がこの世にいない。そこで夫を誘ったらしいのです」
夫も軽い浮気を繰り返しており、遊びの関係には慣れていた。彼女は都心で容姿がそれなりに整った大人の男とデートをして、おしゃれなホテルに泊まり、性交渉をするのが目的です。女性はお金がありますから、夫がケチでも気にならないのでしょう。
安全地帯にいながら他人の家庭を…
彩子さんは、夫を遊び相手にされたことに対しても腹を立てていました。女性は資産家の夫と別れることはせず、女性の夫も若くて美しい妻を愛している。安全地帯にいながら、他人の家庭を破綻に向かわせたことが許せないという気持ちはよくわかります。
「なんか、私ばかりがバカを見ているみたいで、めちゃくちゃ腹が立ったんです。彼女の息子は4月から地元の中学校に進学しますが、ウチの娘は私立に行く。地元の親仲間という関係も切れるので、弁護士を立てて慰謝料を請求する計画を立てています」
既婚者同士の恋愛は「お互いさま」で終わらせることが多いですが、相手はオープンマリッジに切り替えている。彼女は夫が既婚者であることを知っている。妻がいる男性に、自分は自由に恋愛ができると打ち明けながらホテルに誘ったのです。
「タダだからお得」
「今回のことで、夫は“ホテル代も向こう持ちだし、タダでやらせてもらえればお得”という考えから浮気をしていたとわかりました。タダのものを見過ごせなかったというのです。開いた口が塞がらないとはこのことでした。でも離婚を伝えたら、改心すると言っていたので、離婚は見送ることにしました。
一応、夫には“女から慰謝料をもらうよ”と宣言したら、“一番悪いのは俺だから”と、私に30万円を振り込んできた。微妙にケチなんですよね。そして、浮気など何もなかったかのようにしているのです。でも、私が“こういう高級ホテルに家族で泊まりたかった”と泣くと“それならそう言ってよ”と、都内の外資系のホテルを予約してくれて、3人で泊まりました。娘もすごく喜んでいて、結局私も楽しかったので……複雑ですが、今後はもうしないという言葉を信じることにします」
今回の調査で、彩子さんは夫が「タダのもの」を使わないと損をする考え方を持っていることに気づきました。浮気相手の彼女からも、50万円の慰謝料を得て、この浮気は表面上はまとまりました。
そもそも「タダ」だといってラウンジの食べ物を大量に持ち帰っても、食べきれずに捨ててしまったらそれはフードロスです。ホテルの備品持ち帰りは立派な盗難です。「タダ」だからと浮気して、家庭が壊れたら、取り返しがつきません。「タダだからお得」という考え方の危険性を夫に学んでもらうための機会になったと信じたいものです。
調査料金は30万円(経費別)です。
