夏休みに帰省した際、母が「年金だけでは毎月赤字」とこぼしていました…。年金振込通知書をみる限り「月12万円」の年金を受け取れているはずですが、ひとり暮らしでも生活は厳しいのでしょうか?
年金「月12万円」のはずが、手取りはもっと少ない?
「年金振込通知書」は、毎年6月になると日本年金機構から送付される書類です。通知書には、同年6月から翌年4月までに振り込まれる年金についての情報が記載されています。
年金振込通知書の左上部には、「年金支払額」という項目があり、ここに1回あたり(通常は2ヶ月分)に支払われる年金額が記されています。
今回のケースでは、母親の年金額は月額換算で「月12万円」です。もしかしたら子どもは、この「年金支払額」を参照しているのかもしれません。
その場合、実際に振り込まれる額を誤認している可能性があります。実際に振り込まれる年金額は、「年金支払額」の項目の額とは異なるからです。
帰省時に確認したい「年金振込通知書」の見方
「年金支払額」に記載されている金額は、あくまで控除前の金額です。年金には次の項目で天引きされる税金・保険料があります。
これらの金額を天引きした額が実際の振込額です。振込額は、年金振込通知書の「控除後振込額」という項目に記載されています。
もしこの項目に書かれている金額が12万円でないなら、その額が実際の手取り額であり、母親が「毎月赤字」になっている理由かもしれません。
なお、後期高齢者医療保険料と国民健康保険料は、年齢などに応じてどちらか一方が天引きされます。
親の生活費が足りないとき、まず見直すべき支出
もし親の生活費がいつも赤字状態なら、まず支出を見直すとよいでしょう。年金の手取り額と月々の支出を書き並べて、次のような項目で削れる固定費がないか調べます。
・家賃:公営住宅など家賃が安い住まいへの住み替えを検討する
・通信費:格安SIMへの切り替えを検討する、不必要なオプションプランを解約する
・保険料:現状より安い保険に切り替える
・光熱費:ガス会社や電力会社の契約先を切り替える、省エネ家電を活用する など
情報を代わりに調べて、契約変更を手伝うことでも、大きなサポートになるかもしれません。
仕送りの前に確認したい公的制度
親の収入が少ない場合は、公的な制度を活用することも検討できます。例えば次のような制度が適用できないか調べてみましょう。
・年金生活者支援給付金:年金額が低い場合の上乗せ給付措置
・介護保険サービス:要介護認定を得た場合に介護サービスを低負担で利用できる制度
公的制度を適用することで、負担を軽減できる可能性があります。
仕送りする場合に考慮したい点
仕送りをする場合は、次のような点についてあらかじめ確認しておくことが大切です。
また、親を扶養に入れることも検討できます。親の所得など一定の条件を満たせば扶養控除の対象となり、税負担が減ることで、結果的に自身の負担軽減にもつながるでしょう。
もしお金を受け取ることに親が抵抗を感じる場合は、食材を届けたり、移動手段を確保したりするなど、現金を渡す以外の形で生活を支えることもできるでしょう。
年金額は手取りを確認することが大事。支出見直しや制度利用も選択肢
年金振込通知書に記載されている金額には、天引き前のものもあるため、「控除後振込額」の欄を確認しましょう。そのうえで支出の現状を確認し、固定費を見直したり公的制度の活用が可能か検討したりできます。
仕送りしたい場合は、その額やタイミングについて家族と話し合うことも大切です。また仕送り以外の間接的なサポートの方法もないか探ってみましょう。
出典
日本年金機構 年金振込通知書
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

