藤木直人、高見侑里がパーソナリティを務め、アスリートやスポーツに情熱を注ぐ人たちの挑戦、勝利にかける熱いビートに肉迫するTOKYO FMのラジオ番組「SPORTS BEAT supported by TOYOTA」(毎週土曜 10:00〜10:50)。8月1日(土)の放送も、先週に引き続き、ゲストにサッカー元日本代表の福田正博さんが登場! 当記事では、「FIFAワールドカップ26(以下、W杯)」のブラジル戦について語った模様をお届けします。


福田正博さん


1966年生まれの福田正博さんは、日本人初のJリーグ得点王に輝き、Jリーグ通算228試合出場93得点を挙げ、日本代表では45試合出場で9ゴールを記録するなど活躍を見せ、1993年にはW杯アジア地区最終予選にも出場しました。2002年に現役を引退した後は、サッカー解説者としてメディアでの活動のほか、講演会やサッカー教室をおこなうなど、自身の経験を活かしながら幅広く活動しています。

◆福田正博がW杯ブラジル戦を総括

藤木:ブラジル戦で、前半は佐野海舟選手の素晴らしいインターセプトからのゴールがありましたし、前半の終了間際には日本がボールを持つ時間もありました。しかし、後半に入ってからブラジルが戦略を変えてきて、日本が一方的に押し込まれてしまった。試合のなかで具体的な戦術が打ち出せなかったと考えると、(選手のなかに)もう少し具体的な戦略を示す人、ブレーンが必要なのかなと素人目には思ってしまうのですが……。

福田:そういう見方も当然ありますし、それができれば一番いいと思うのですが、森保監督は帰国後の会見で「戦術は後出しジャンケンだ」と言っていたんです。どういうことかというと、自分たちが変えたら相手がまた変えてくる、それに対してまた変えていかなきゃならない。ベンチでその都度(戦術を)言い続けても、向こうが変えてきたら、その変化に対して変化しなきゃいけない。「こういうやり方をします」「だったらこう対応します」と。

そうすると、対応された側がまた変えてくるんですよ、それも試合中に。ですから、ベンチからでも戦術や戦略はある程度言えますけど、ピッチのなかで選手たちがそれを感じて、対応していく能力を高めていくのがサッカーにおいて一番重要なんです。

ブラジル戦のときも「守ろう」という気持ちはなくても、ブラジルが1点負けていたときに、前に出てくるエネルギーってすごいんです。それを食い止めたり、押し返したりするためには、前半よりもエネルギーをもっと使わなきゃいけないけれども、ブラジルのものすごい勢いにのまれてしまった。ただ、これは日本だけではなく、アルゼンチンと対戦したイングランドもそういう展開になったんですよ。サッカーってそういうスポーツなんですよね。

つまり、ベンチから何か言っても(すぐに戦術を)変えられるほど簡単なスポーツではないんです。なぜならば、相手がそれに対してまた変化をしてくるから。だから“個”の力を高めて、時間をつくれる選手が重要になってくるということですね。

◆世界で戦うために必要な“個”の力

藤木:今回、日本代表はケガ人が続出しましたが、それでもあの戦いができたというのは、選手層も相当厚くなったということでしょうか?

福田:そうですね。選手層は厚くなっているし、森保監督の「誰が出ても同じような戦いができる準備をしてきた」という言葉がその通りであることを、グループステージで証明できていたと思います。でも、そこから上に行くためには、やっぱり“個の力”が必要だったかなと感じています。

世界で見ても、日本だけでなく主力の選手がケガする国は多々あって、それでも勝ち上がっていく力が必要なのがW杯なんです。そういう意味では、確かに選手層は厚くなったけれども、さらに“個”の力を高めながら、選手層をもっと厚くしなきゃいけない。ベスト16・ベスト8に進む国と比べたときに、そこまでの選手層だったのかというと、まだまだ厚くしていかないとダメなのではないか、ということなんだと思います。

ただ、あれだけケガ人が出て、誰が出ても同じようなサッカーができて、グループステージをああいう形で抜けられたというのは今までなかったことですし、力がついているのは事実ですね。

藤木:そんな日本代表を僕たちも応援したいと思います。


(左から)福田正博さん、藤木直人、高見侑里


<番組概要>
番組名:SPORTS BEAT supported by TOYOTA
放送日時:毎週土曜 10:00〜10:50
パーソナリティ:藤木直人、高見侑里
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/beat/
番組公式X:@SPORTSBEAT_TFM https://www.tfm.co.jp/link.php?id=12665