【甲子園2026】横浜・織田翔希「甲子園にやり残したことがある」 大エースの”気愛”
真夏の甲子園を沸かす〝超高校級選手〟:織田翔希(しょうき)【横浜】
いよいよ開幕した第108回全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)。1回戦屈指の好カードといえば、昨春と昨夏の王者が戦う横浜対沖縄尚学であり、横浜は織田翔希が大エースとしてマウンドに仁王立ちする。豪速球に加え、140㎞/h台のフォークも大きな武器だ。
今春のセンバツで初戦敗退後、織田は春季神奈川大会の桐光学園戦で186球完投。夏の神奈川大会の準決勝・慶應戦では自己最速の157㎞/hを記録し、右足のふくらはぎを痛めながらも力投した。そして決勝の桐光学園戦で今度は左足を痛めたものの、9回二死から自己最速タイの直球を投じ、130球で完投した。
「先のことを考えて投げることはなくて、そのイニングをしっかり抑えることだけに集中しています。(186球を投げた)春の経験によって、ちょっと疲れてきた時に、力で押すだけじゃないピッチングや、ベンチでの休み方、キャッチボールのやり方を考えられるようになったと思います」
横浜のエースとして簡単にはマウンドを譲るなという、監督のメッセージとも酷使とも受け取れる起用も、糧(かて)にしながら投手としての引き出しを増やしてきた。
初回のマウンドに上がる時の織田は茶色のローリングス社製のグラブを使用。後半に入ると今度は同社の黄色のグラブに変更する。その意図を織田はこう話す。
「ピッチャーというのは生身のポジションで、汗を吸ったグラブの重さひとつで、感覚が変わってピッチングがおかしくなることもある。(試合後半にグラブを替えることは)以前からやっています」
昨夏は準々決勝で県立岐阜商業に敗れ、今春も神村学園(鹿児島)戦で苦杯を舐(な)めた。
「甲子園にやり残したことがある。全戦全力で、チームのために腕を振って、(深紅の大優勝旗を)獲りに行きたい」
大黒柱が織田なら守備と打撃の要(かなめ)となるのが遊撃手の池田聖摩(しょうま)。MAX150㎞/hのクローザーとして試合を締めくくることもある。
理想の遊撃手は、宮本慎也と松井稼頭央(かずお)。「自分の結果だけでなく周囲にも目を配れるようなショートになって、できるだけ長く野球を続けたい」と未来を語る。さらに2年生には小林鉄三郎という150㎞/h左腕もいて、代表校のなかでも随一の戦力を誇るのが横浜だ。
『FRIDAY』2026年8月21・28日合併号より
取材・文・PHOTO:柳川悠二
