会見を行った(左から)小形修一理事、山名啓雄メディア総局長、細田美和子広報局長

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 NHKは5日、東京・渋谷の同局で、業務に関連してPTSD(心的外傷後ストレス障害)になった職員についてリスク対応や人事面での対応が不十分であったことを明かし、記者会見を行った。

 同局によると、昨年4月に当該職員から「番組出演者からの性被害により体調を崩して休職し、フラッシュバックなどもあるため、所属部局以外での復職等を希望したが聞き入れられなかった」と、理由を確認する申し入れが労働組合を通じてあった。

 これを受け、昨年5月に外部の専門家からなる調査検討委員会を設置。1年にわたり35人からヒアリングし、計34回の会合を開いた結果をもとに、今年5月28日に報告書を提出した。

 調査検討委員会は、同職員が番組出演者などとの懇親会の後、当該出演者により意に沿わない性被害にあった事実を認定。その後、体調不良で欠勤・休職に至った。同職員は被害から1年数か月後、職場に被害を打ち明けるとともに別の職場で復職することを強く求めたが認められず、被害から3年あまり後にようやく希望職場のひとつに異動した。

 昨年4月の申し入れまでの間にリスク対策担当部局へ相談した者はおらず、会長以下の担当役員にリスク事案として報告もなかった。

 会見に出席した山名啓雄メディア総局長は「組織の対応や人事的な対応に問題があったことが明らかになった。職員に対してさらなる負担を与え、復職まで時間を要するなど、キャリアに大きな影響を与えた」と謝罪した。

 小形修一理事は、当該職員に対面で謝罪したとし「被害者にさらなる負担を与えてしまった。人権・人格の尊重を組織文化として成長させることで、誰もが安心して働くことのできる職場作りに取り組む」と言明。人事局などの担当者には厳重に注意を行ったと明かした。

 番組名や被害者については、個人の特定につながるとして性別を含め公表しなかった。加害側の出演者に対しては「被害者との接触を避けるような対応をした」と言明。現在その出演者は同局の番組に出演しておらず、当時出演していた番組もすでに終了しているという。