トラブル続発!上半期で1万2000台以上を売り上げた『テスラ』が大黒埠頭を占拠した
大黒埠頭に現れた異様な光景
「ピカピカのテスラの新車が次々と駐車場に運び込まれてきたかと思ったら、今度はお客さんらしき人たちが、バスやタクシーで大勢やってきて、その場で納車手続きを始めたんです。公営のパーキングで、ですよ? こんなの前代未聞ですよ」
6月28日、神奈川県横浜市にある大黒埠頭の「大黒海づり施設駐車場」で行われたテスラの一斉納車を目撃した駐車場スタッフは、興奮気味に異様な光景を振り返った。「前代未聞」なのは当然だった。駐車場を管理する横浜市に無許可で行われたのだから……。自動車生活ジャーナリストの加藤久美子氏が解説する。
「横浜市港湾局の担当者は私の取材に『テスラから事前の相談も使用申請もなかった』と回答しました。駐車場を目的外で大量に占拠することは、一般客の利用を阻害する極めて悪質な行為です。
テスラは今年上半期だけで1万2000台以上を売り上げた。これは近年の売り上げの約4倍にあたります。大量の納車を行うため、広い駐車場が必要だったのでしょう。大黒埠頭が選ばれた理由は、近くにテスラの納車前検査施設があり、輸送が容易だからだと思います。この日だけで数十台が納車されたようです」
今年に入り、国からの購入時の補助金が増額された。東京都民が購入する場合、都の補助金と合わせると、1台あたり最大237万円が支給される。テスラは公式サイトで「世界で最もテスラが安い街、東京」とアピール。充電代3年間無料などのアフターサービスも拍車をかけ、東京を中心に売り上げが急増しているのだ。
しかし、拡大する需要を支える体制作りが間に合っておらず、冒頭のような納車トラブルが続出。7月に入るといよいよ納車自体が滞る事態に陥った。テスラのミッドサイズセダン『モデル3』を購入した東京都在住の30代男性は、「7月中旬納車予定でしたが、今は『納車日未定』となっています。ローンの支払いは始まったのに、いつ乗れるかわからないなんて納得できない」と憤った。
「搭載されているバッテリーやモーターが車検証に記載されている型式と違ったことで販売が止まっている可能性が指摘されています。21日には一部の購入者に納車再開の連絡があったそうですが、もし本当に型式が違うなら、多くは9月以降までずれ込むかもしれない」(加藤氏)
テスラの迷走は、まだ始まったばかりなのか――。
『FRIDAY』2026年8月7・14日合併号より
