アルファ・ロメオ 33ストラダーレ(1) 美貌へ秘めたカーボンシャシーとV6ツインターボ 発表時に完売状態 33台目は2027年末完成
発表時には完売状態にあった33ストラダーレ
全世界から33名が招かれたであろう、アルファ・ロメオのとある部屋を後にする。パーソナライゼーションの自由度は、「実現可能なら如何ようにも」という水準にあったそうだ。最終的な金額は、どこまで上昇したのだろう。
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33台という超限定のアルファ・ロメオは、発表時には完売状態にあった。ステランティス・グループの経営陣による、設計承認が降りる前から。基本価格は、予想では200万ポンド(4億2000万円)。かくして、その仕上がりには息を呑む。

アルファ・ロメオ 33ストラダーレ(欧州仕様)
遡ること2022年、選ばれし見込み客へ、33ストラダーレのデザインスケッチは披露された。彼らは、即答で購入を申し出たらしい。要望へ応えるように生産は認められ、少量生産モデルを統括する特別部門「ボッテガ」が結成された。
その代表を努めるカミラ・ロスターニョ氏は、「スタートアップ企業のように、動きは迅速でした」と振り返る。
技術者を困惑させた驚異的に短期間での完成
33ストラダーレの公表は、2023年。最初の納車日は、2024年12月17日と告知された。これは、驚異的な短期間での完成を意味し、主任技術者のジャン・フィリップ・ドレール氏を困惑させたほどだった。彼は、プジョー508 PSEの開発も率いた人物だ。
ロスターニョが続ける。「ステランティスのような巨大企業の一員であることの強みが、活きたといえます」。開発チームは、既存のハードウエアを活用できた。「クラス最高のものがあり、そこから真のアルファ・ロメオへ仕上げることができたのです」

アルファ・ロメオ 33ストラダーレ(欧州仕様)
まったく異なるブランドでも、プラットフォームやモジュールを共有することは珍しくない。グループ内にある他ブランドのスーパーカーを、自らのベースにするという選択は、当然のものといえるだろう。
そもそもマセラティMC20(MCプーラ)は、アルファ・ロメオとして計画されていたと、一部の関係者は話してもいる。マセラティは、全面的に否定しているが。
カーボン製タブシャシーはMC20 チェロ用
果たして、2シーター・ミドシップのスーパーカー、33ストラダーレは誕生した。納車は始まっているが、極めて高額にも関わらず、キャンセル待ちは50人以上いるとか。
誰もが見惚れる美貌の内側には、マセラティMC20 チェロ用のカーボン製タブシャシーが隠れている。剛性が高いことを理由に、クーペのものではない。ルーフ部分には、アルファ・ロメオが開発したアルミ製のX状フレームが固定されている。

アルファ・ロメオ 33ストラダーレ(欧州仕様)
このフレームは、ドアヒンジの1つを支える役目も負う。ドア全体の剛性を高め、高速走行時にバタフライドアが浮き上がろうとするのを防ぐこともできる。
カーボン製タブ後方には、MC20のものを改良した、アルミ製サブフレームが結合される。そこへ、MC20用ユニットをチューニングし630psを得た、3.0L V6ツインターボをマウント。8速デュアルクラッチATと電子制御LSDを介し、後輪が駆動される。
ジュリア GTA用がベースのサスペンション
0-100km/h加速は3.0秒で、最高速度は333km/h。700馬力を超えていなくても、スーパーカーと呼ぶに相応しい。電動アシストは一切なく、車重は約1600kg。最大トルクは74.2kg-mと太く、発生領域は広い。
アルミホイールは20インチで、デザインは3種類。タイヤはブリヂストン・ポテンザで、前が245/35 ZR20、後ろが305/30 ZR20とのこと。ブレーキはバイワイヤ制御され、カーボンセラミック製ディスクの直径は前が390mm、後ろが360mmある。

アルファ・ロメオ 33ストラダーレ(欧州仕様)
サスペンションは、前後ともダブルウィッシュボーンで可変式ダンパーが組まれる。アルファ・ロメオ・ジュリア GTA用をベースに、専用チューニングを受けている。
ドライブモードは、ストラーダ(公道)とピスタ(サーキット)の2種類。後者を選ぶと、スタビリティ・コントロールをオフにできる。ダンパーは、前者ではソフトかミディアム、後者では、ストラーダとは違うミディアムか、ハードを選べる。
車両生産はトゥーリング・スーパーレッジェーラ
冒頭の打合せ室では、ライトブルー・メタリック塗装にゴールドのホイール、アルカンターラとレザーのツートーン・ブラウン内装で、自分はコーディネートしてみた。その仕上がりは、想像の限り素晴らしい。メタリックオリーブ・グリーンと迷ったが。
ある顧客は、仕上げに8時間も悩んだとか。帰宅後、妻が組み合わせを気に入らなかったと、電話してきた人もいたという。億万長者でも、御婦人の意見は優先らしい。

アルファ・ロメオ 33ストラダーレ(欧州仕様)
車両生産は、カロッツェリア・トゥーリング・スーパーレッジェーラ社が請け負っており、多くの手作業が必要とされる。33台目が完成するのは、2027年末とのこと。
肝心の走りの印象とスペックは、アルファ・ロメオ 33ストラダーレ(2)にて。

