2026年も中盤に差し掛かり、「今年中に今のマイホームを売却して現金化したい」「年内には引き渡しまで終えてすっきりしたい」と考えている売主も多いのではないでしょうか。しかし、「まだ数ヶ月あるから秋口に動き出せば間に合うだろう」と高を括っていると、年内売却に失敗するリミット、通称「10月の壁」に阻まれることになります。

今回は、不動産のプロである、らくだ不動産株式会社のエグゼクティブ・エージェントの村田洋一さんに、年内売却を確実にするための緻密な逆算スケジュールと、スムーズに「売れる家」と「売れ残る家」の決定的な違いについてお話を伺いました。

◾️年内引き渡しのデッドライン「10月の壁」とは?
村田さんによると、12月末までに売却手続きをすべて終え、買主に家を引き渡すためには、一般に想像されているよりも遥かに早い段階での「売買契約」が必要になると言います。

「不動産会社や金融機関は12月下旬から年末年始の休みに入るため、年内の決済・引き渡しを完了させるには、実質的に12月20日頃がリミットになります。そこから買主の住宅ローン本審査や諸手続きにかかる期間(約1ヶ月半)を逆算すると、遅くとも11月上旬には住宅ローンの本審査をスタートしていなければなりません 。

本審査に進むためには売買契約の締結が前提となるため、さらに遡ると『10月中旬から下旬までの契約締結』が年内引き渡しの絶対的なデッドラインとなります。これが、私たちが現場で注視している『10月の壁』です」。

◾️「今すぐ」動き出さないと2026年中の売却は間に合わない
さらに、物件を市場に売り出してから買い手が見つかり、契約に至るまでには、平均して約3ヶ月の期間を要するのが一般的です。

「10月に売買契約を結ぶためには、遅くとも7月や8月には市場に物件を売り出していなければ、到底間に合いません。しかも、売り出す前の準備(物件の査定、媒介契約の締結、写真撮影、販売図面の作成など)に半月から1ヶ月はかかるため、2026年中に引き渡しまでを確実に終わらせたいのであれば、まさに『今すぐ』動き出す必要があります」。

◾️「売れる家」と「売れない家」の決定的な違い
タイトなスケジュールのなかで、確実に買い手を見つけて「売れる家」にするためには、何が重要になるのでしょうか。村田さんは「売却の準備が物理的・心理的に本当に整っているか」が明暗を分けると指摘します。