実業家のマイキー佐野氏が、日本で賑わう高級ブランドはなぜ世界全体では減益に沈むのかという矛盾と、為替が生む価格の歪みを解き明かす
世界の高級ブランド市場に、静かだが深刻な異変が起きている。日本の都心部では海外からの旅行者を目当てに人気ブランドの店舗前に行列ができ、活況そのものに見える光景が広がっている一方で、当の企業の決算は軒並み減益という結果だ。店頭の熱気と数字の実態がこれほど食い違う業界も珍しく、実業家のマイキー佐野氏はその落差の正体を独自の視点で丹念に読み解いていく。
佐野氏がまず注目するのが為替の影響だ。歴史的な円安によって日本円建てでは好調に見える売上も、本国の通貨に換算すると大きく目減りしてしまう。海外の消費者からすれば実質的な値引き状態で買っているに等しく、結果としてグループ全体の利益率を押し下げる構造になっているという。加えて中国市場では景気減速を背景に、目立つロゴを避け控えめなデザインを好む傾向が広がり、ブランドの職人技術や物語性そのものに価値を見出す消費行動へと、消費者の軸足が移りつつあると佐野氏は説く。かつて海外での購入が中心だった富裕層の消費は国内へと回帰し始めており、世界的な価格の均一化が進むほど、あえて海外まで足を運ぶ動機は薄れていく。
さらに佐野氏は、ロゴを前面に出せなくなったブランドほどデザイナー個人の才覚に依存する体質が強まる点も見逃せないと語る。実際にある老舗ブランドでは方向性の転換が売上の急落を招いた一方、別のブランドではロゴを大胆に復活させたことで業績を回復させた事例もあるという。ただしこの回復劇は、ブランドそのものの価値が高まったのではなく、特定の作り手個人への評価が先行しているに過ぎないとも佐野氏は付け加える。表舞台では創造性に自由を与えつつ、経営の根幹は本社が厳格に統制するという二重構造こそが、巨大企業グループの強さを支える仕組みだという。
ただし佐野氏が本当に切り込むのは、公開情報だけでは見えてこない各企業の内情だ。独自の分析手法で導き出したという各ブランドの実態や、業界内部を巡る情報統制の仕組みにまで、佐野氏の考察はさらに踏み込んでいく。円安や消費行動の変化だけでは説明しきれない高級ブランド業界の実像を知りたい読者にとって、何が明暗を分けているのかを考えさせられる内容だ。
佐野氏がまず注目するのが為替の影響だ。歴史的な円安によって日本円建てでは好調に見える売上も、本国の通貨に換算すると大きく目減りしてしまう。海外の消費者からすれば実質的な値引き状態で買っているに等しく、結果としてグループ全体の利益率を押し下げる構造になっているという。加えて中国市場では景気減速を背景に、目立つロゴを避け控えめなデザインを好む傾向が広がり、ブランドの職人技術や物語性そのものに価値を見出す消費行動へと、消費者の軸足が移りつつあると佐野氏は説く。かつて海外での購入が中心だった富裕層の消費は国内へと回帰し始めており、世界的な価格の均一化が進むほど、あえて海外まで足を運ぶ動機は薄れていく。
さらに佐野氏は、ロゴを前面に出せなくなったブランドほどデザイナー個人の才覚に依存する体質が強まる点も見逃せないと語る。実際にある老舗ブランドでは方向性の転換が売上の急落を招いた一方、別のブランドではロゴを大胆に復活させたことで業績を回復させた事例もあるという。ただしこの回復劇は、ブランドそのものの価値が高まったのではなく、特定の作り手個人への評価が先行しているに過ぎないとも佐野氏は付け加える。表舞台では創造性に自由を与えつつ、経営の根幹は本社が厳格に統制するという二重構造こそが、巨大企業グループの強さを支える仕組みだという。
ただし佐野氏が本当に切り込むのは、公開情報だけでは見えてこない各企業の内情だ。独自の分析手法で導き出したという各ブランドの実態や、業界内部を巡る情報統制の仕組みにまで、佐野氏の考察はさらに踏み込んでいく。円安や消費行動の変化だけでは説明しきれない高級ブランド業界の実像を知りたい読者にとって、何が明暗を分けているのかを考えさせられる内容だ。
YouTubeの動画内容
関連記事
実業家のマイキー佐野氏が、大型提携の発表直後に半導体株が売られたという意外な展開から、過熱するAI投資への警戒感を紐解く
実業家のマイキー佐野氏が、なぜ今AI時代に「コーニング」への注目がここまで高まっているのか、その背景と成長戦略を描き出す
実業家のマイキー佐野氏が、なぜ韓国株式市場はここまで乱高下したのかという素朴な疑問から、資金集中の構造とレバレッジ商品の罠を紐解く
チャンネル情報
現在はアカデミズム関係者・経営者・投資家・学生が参加するビジネススクールも運営