片付けのプロとして「ものは減らしましょう」とお伝えすることが多い、整理収納アドバイザー1級・クリンネスト1級のESSEベストフレンズ101メンバー・宮入京子さん。じつは「増やしたこと」で暮らしが便利になったものがあるといいます。探し物をしたり、取りに戻ったりする時間や手間が減るなら、同じものを複数もつのもひとつの方法です。今回は、整理収納アドバイザーの視点から「むしろ増やしてよかった」と感じているものをご紹介します。

老眼鏡はひとつではたりませんでした

50代になり、気づけば老眼鏡が手放せなくなりました。

以前は「メガネはひとつあれば十分」と思っていましたが、「あれ?見えない」「メガネどこに置いたっけ?」と探すことが増え、必要な都度、取りに行くのも面倒に感じるようになりました。

老眼鏡は普段ずっと身につけているわけではないので、ひとつだけだと意外と不便です。気づけばあちこちに置きっぱなしになり、探し回ることもしばしば。

そこで私は、100円ショップの老眼鏡を増やし、寝室のベッドサイド、仕事机の上、洗面所など、使う場所ごとに置くことに。数は増えましたが、必要なときにすぐ使えるようになりました。

「メガネどこいった?」という小さなストレスがなくなったことで、暮らしはぐっと快適になりました。

ハサミは増やして正解。用途別に置くとラクになる

家じゅうのハサミは全部で10本以上あります。文房具が入っている引き出し、キッチン、裁縫箱、救急箱、メイクボックス、クローゼットなど、使う場所ごとに専用のハサミを置いています。

ハサミは紙、布、食品、髪の毛など、切るものによって適したハサミがあります。用途に合ったものを使うと作業がとてもスムーズ。また、使う場所の近くに収納しておけば、取りに行ったり戻したりする手間も減らせます。

私にとってハサミは「1本を使いまわすもの」ではなく、用途ごとに使い分ける道具。暮らしが快適になれば増やしてもいいと思っています。

時計は家じゅうに。時間が見えるとあわてない

家の中で時計が見えない場所があります。私は「今何時だろう?」と気になる場所に時計を置くようにしています。

キッチンや洗面所には無印良品の小さなマグネット時計を設置。料理中や身支度中でも、その場で時間を確認できるので、急いでいる朝でも時間感覚をつかめます。さらに、長風呂防止に防水タイプの時計を置いています。

時計はただ時間を知るためだけのものではなく、家事や身支度をスムーズに進めるための道具でもあります。必要な場所に時計があることで、時間を気にしながらもあわてることなく行動できるようになりました。

ものは便利に使うためにあるものです。探しものをする時間や手間が減り、暮らしが快適になるなら、同じものを複数もつのも立派な工夫のひとつ。

多くのものを手放してきた私ですが「少なくもつ」だけでなく、「ラクに暮らせるもち方」も大切にしていきたいと思っています。