最近、首都圏の新築一戸建ての平均価格が5,000万円を超えたというニュースが大きな話題になりましたよね。「もう新築には手が届かないかも…」とマイホームを諦めかけている方も多いのではないでしょうか。
でも、本当に新築でなければ理想の暮らしは叶わないのでしょうか?
今回は、建築士・ホームインスペクターである、さくら事務所取締役の田村啓さんが、建築士の視点から新築と中古の賢い判断基準を分かりやすく解説します!

■ 1. 家族のためなら新築は必須?中古住宅でも理想の暮らしが叶う理由とは?
多くの人が家を買う理由として挙げるのが「家族のため」や「もっと広い家に住みたいから」という動機です。でも、これらは本当に新築でなければならない理由でしょうか?
実は、広い家に住むという目的は中古住宅でも十分に叶えられます。むしろ新築には、購入直後にガクッと価値が下がりやすい「新築プレミアム」という価格が乗っています。
資産価値の目減りを抑えて、少し価格が落ち着いた中古住宅を購入する方がトータルでおトクになるケースも多いのです。

■ 2. 新築と中古の価格差はいくら?損をしないための比較の目安とは?
新築と中古で迷ったとき、建築士目線で見るべき分かりやすい目安は、物件の「価格差」と「将来かかるコスト」のバランスです。
例えば新築が5,000万円、中古が4,000万円で、価格差が1,000万円あったとします。このとき、中古住宅の修繕費用や、省エネ性能の低さによる毎月の光熱費(ランニングコスト)の差が、向こう10から30年でその1,000万円を埋めてしまうかどうかをシミュレーションするのが損をしないポイントです。
また、「中古は寿命が短そう」と心配する声もありますが、2000年以降に建てられたお家なら、適切なメンテナンスを続ければ100年持たせることも可能です。寿命は「何年持つか」ではなく、どれだけ手をかけられるかという「あなた次第」の要素が大きいのです。だからこそ、現時点のコンディションの見極めが何より重要になります。

■ 3. 新築だから安心は勘違い?引き渡し前にホームインスペクションが必要なワケ
「それならやっぱり、最初から綺麗で安心な新築にしよう!」と思った方もちょっと待ってください。実は新築であっても、ホームインスペクションは必須なのです。
なぜなら、株式会社さくら事務所が毎年多くの新築診断を行っているデータを見ても、施工ミスなど大なり小なり何らかの不具合が見つかるケースが非常に多いからです。
新築には10年間の施工保証(構造や雨漏りなど)がありますが、引き渡し時に気づかず、10年が過ぎてから雨漏りのシミが見つかった場合は基本的に自腹になってしまいます。雨漏りは起きてすぐ表面に出るわけではないため、保証期間内に気づけないことも珍しくありません。引き渡し前の「検品」としてしっかり専門家に診てもらうのが安心です。

■ まとめ:新築vs中古の罠に惑わされず、賢いマイホーム選びをするために
・新築プレミアムによる資産価値の低下を考えると、状態の良い中古住宅を選ぶ方が金銭的に有利になるケースも多い。
・2000年以降の建物であれば、適切な点検とメンテナンスを行うことで100年は充分持たせることが可能。
・新築であっても初期の不具合リスクはあるため、保証期間が切れて大損する前にホームインスペクション(住宅診断)でしっかり検品しておく。
新築か中古かという選択は、どちらが優れているかではなく「自分たちの理想の暮らしにどちらが合っているか」が何より大切だと田村さんは語ります。
平均価格の数字だけに惑わされてマイホームを諦める必要はありません。大切なのは、新築・中古のどちらを選ぶにしても、株式会社さくら事務所のようなホームインスペクションを取り入れ、建物の本当のコンディションをプロの目でしっかり確かめることです。
それぞれの特徴や将来のコストを正しく理解して、家族みんなが笑顔になれる後悔のないマイホーム選びを進めてみてくださいね!

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