【W杯】39歳メッシ涙の完敗…90分シュート0本は決勝史上初の屈辱 スカロニ監督は退任示唆
◇W杯北中米大会決勝 アルゼンチン 0―1 スペイン(2026年7月19日 ニューヨーク・ニュージャージー競技場)
敗北を意味する銀メダルを首にかけ、メッシはスペインの優勝セレモニーに背を向けた。視界には2連覇への挑戦を見届け、大きな歌声で奮闘をねぎらうアルゼンチンのサポーター。その光景に涙をこらえられなかった。
「全てを出し切る」と完全燃焼を狙った決勝で完敗を喫した。序盤からボールを支配されて前線で孤立。ボールタッチは前半15回、後半14回に限られた。後半追加タイムにはフェルナンデスが2度目の警告で退場。1点を追う延長後半12分にようやく自らチーム初シュートを放つが、ゴールは遠い。シュート数も2―20本、試合を通じた枠内シュート0本と90分の規定時間でシュート0本はW杯決勝史上初の屈辱だった。
前回22年W杯で優勝後、23年夏にマイアミ入り。欧州を初めて離れた。「違う形でサッカーと日々の生活を楽しみたい」と高い強度で過密日程への対応が必要な本場と異なる環境に身を置いた。それでも24年南米選手権の2連覇、26年W杯南米予選の1位突破に貢献。今春からはマイアミの同僚MFデパウルとW杯用の強化に取り組んだ。栄養管理も徹底し、スピードは前回W杯から5%増を記録した。W杯最年長ハットトリックや大会新の9試合連続得点をマーク。この日もW杯史上初となる3度目の決勝先発出場、39歳25日の決勝最年長フィールドプレーヤーと勲章を加えた。敗れてもなお、大会を彩る存在だった。
86年大会を制したマラドーナは90年大会決勝で西ドイツ相手にやはり退場者を出して0―1で屈した。常に比較されてきた英雄と同スコアで2連覇を逃したのも運命か。決勝前夜、インスタグラムに「何が起ころうとも既にこのチームは誰も消し去ることのできない歴史を刻んできた」と記したメッシ。敗戦後は取材に応じることなく、去就は不透明なまま。限界を感じさせない姿で史上最多6度目のW杯を終えた。
≪スカロニ監督は退任を示唆≫アルゼンチン代表のスカロニ監督は2連覇を逃し「トロフィーを掲げることができずに悲しい」と嘆いた。前半44分にLi・マルティネスが退くなどセンターバック2人が負傷。「不測の事態で交代枠を使うことになった」と悔やむ展開となり、後半終了間際のフェルナンデス退場も響いた。12月まで契約が残っているが、その後は不透明。「続けるには多くのことが必要。おそらく辞めるだろう。間違いなく休養を取るつもりだ」と退任を示唆した。

