人型ロボット量産化、チップの開発レースが活発に―中国メディア
2026年7月17日、中国メディアの上海証券報は、人型ロボットの量産化によってどのような条件下でも安定した挙動を担保するため、各メーカーがより高度な内蔵チップの開発を重視し、開発に成功することで市場をリードすることを望んでいると報じた。
記事は初めに、上海で人工知能(AI)技術の国際展示会「2026世界人工知能大会(WAIC)」が4日間の日程で開幕したことに言及し、「世界1100社が出展し、3000点を超える製品やサービスが公開されるが、関係者の注目対象はロボットのボディから、内蔵されるチップのスペックへと変化している。WAICの開幕に合わせ、エンボディドAI向け半導体のメーカー・地瓜機器人(D-Robotics)の胡春旭(フー・チュンシュー)副CEOは『人型ロボットの量産化により、内蔵チップにはオーダーメードのレベルアップが求められ、エッジコンピューティングチップの開発レースが活発化するだろう』と発言した。なぜチップ開発がそれほど重要になるのか?それこそが今回のWAICの重要なテーマだ」と紹介した。
記事は「量産化は人型ロボットが生産力の一翼を担うことを意味している。宙返りのようなデモンストレーションを見せて目立つだけとは訳が違う。厳しい冬の寒さや灼熱の室内であっても異常を起こさないような、最低でも99%以上の安定性が求められる。つまり、安定性とは人型ロボットが生産力を担うツールとなるための前提条件だ。内部処理や演算で1回でも遅延やフリーズ、リトライの失敗が起きれば、工場の生産ラインは根本から秩序を失い、決して小さくない損失を生じてしまう。肝心なところで不具合を起こさないよう、十分スマートで、反応も速いプロセッサやオンデバイスAIが必須となる」と説明した。
続けて、「クラウド向けとは違い、エッジコンピューティング向けのチップには極めて低いレイテンシ(通信の遅延時間)と電力消費、ハードウエアとソフトウエアのシームレスな統合などエッジ特有の高い運用条件を満たす必要がある。このため、エヌビディアやクアルコムのような大手から地瓜機器人やブラックセサミ・テクノロジーズ(黒芝麻智能科技)のような国内の新鋭まで各チップメーカーが人型ロボット専用のチップ開発を重視し、市場をリードすることを望んでいる。また、自動車メーカーが自社製チップを開発するのと同様に、エンボディドAI開発が中心のメーカーも自社製チップの製造を模索し始めている」と指摘した。
記事は最後に、地瓜機器人の王叢(ワン・ツォン)CEOの発言を紹介した。王CEOは「人型ロボットのチップコストはスマートフォンや自動車業界などと同様に総コストの5〜10%で落ち着くだろう。携帯電話業界の黎明期のように、誰もが人気のある分野に殺到するのは発展の初期段階における正常な現象だ。プレーヤーの増加はすべての参加者にとって悪いことではない」と述べた。(翻訳・編集/原邦之)

