親の介護費用、保険が使えても“おむつ代”や“食事代”は全額自己負担!? 「1割負担」で済むと思っていたのに…。介護費用の“見えない落とし穴”とは?

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親や家族の介護を考え始めると、まず気になるのが毎月の費用です。介護保険を利用すれば負担を抑えられるイメージがありますが、実際にどの費用まで対象になるのかは、意外と分かりにくいものです。   さらに、介護にかかる負担はサービスの利用料だけではありません。本記事では、介護保険を利用する際に知っておきたい自己負担の範囲や、見落としやすい介護費用について解説します。

介護保険の1割負担はすべての費用に使えるわけではない

介護保険を使った場合、訪問介護やデイサービス、施設で受ける介護サービスなどは、原則として費用の1割を支払います。ただし、一定以上の所得がある人は2割または3割負担になることがあります。
注意したいのは、「1割負担になるのは介護保険の対象サービスのみ」という点です。例えば、在宅介護で使うおむつ、施設での食事代、部屋代、理美容代、日用品代などは、介護サービスそのものではないため、別途支払いが必要になることがあります。
また、在宅サービスには要介護度ごとに利用限度額があります。限度額を超えてサービスを使うと、超えた分は全額自己負担です。「必要だから増やしたい」と希望しても、使い方によっては月の支払いが大きく増えるため、ケアマネジャーに費用の目安を確認しておくことが大切です。

食費・居住費・日用品費は月々の負担を大きくする

施設に入る場合、介護サービス費だけで生活できるわけではなく、食費や居住費、日常生活費などが別途かかります。食費は毎日の食事代、居住費は部屋代に近い費用で、日常生活費には歯ブラシやティッシュ、衣類、理美容などが含まれることがあります。
例えば、介護サービス費の自己負担が月3万円前後でも、食費や居住費を加えると、月10万円を超えることがあります。また、個室を選ぶと居住費が高くなりやすく、相部屋よりも負担が増えることが考えられます。
ただし、所得や資産が一定以下の人には、食費や居住費の負担を軽くする制度があります。代表的なものが「負担限度額認定」で、対象になる人が市区町村に申請すると、施設での食費や居住費の負担を抑えられる制度です。
自動的に適用されるものではないため、施設入所を考える段階で、市区町村の窓口やケアマネジャーに相談しましょう。

おむつ代は施設やサービスによって負担の扱いが変わる

おむつ代は、特に誤解が生まれやすい費用です。在宅介護では、おむつ家族が購入することが多く、基本的には自己負担になります。毎日使うものなので、月に数千円から1万円以上かかることもあるでしょう。
一方で、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院などの介護保険施設では、おむつ代は介護保険給付の対象とされています。そのため、施設からおむつ代を別途請求されることは原則ありません。また、ショートステイでも、介護保険上のサービスであれば同じ扱いです。
ただし、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅では、施設ごとにルールが異なります。おむつを施設で用意して実費請求する場合もあれば、家族が持ち込む場合もあるでしょう。
入居後に「こんなに費用がかかるとは思わなかった」とならないよう、契約前におむつ代、洗濯代、日用品代の扱いを確認しておくことが大切です。
なお、医師が必要と認めたおむつ代は、条件を満たせば医療費控除の対象になることがあります。控除を受けるには証明書などが必要になるため、領収書は捨てずに保管しておくと安心です。

介護費用の落とし穴を避けるに事前確認をしよう

介護保険は心強い制度ですが、すべての費用が1割負担になるわけではありません。食費や居住費、日用品費、おむつ代などは、サービスや施設の種類によって自己負担になる場合があります。
介護サービスの利用開始後に想定外の自己負担が生じないよう、事前に月額費用の内訳を確認することが大切です。ケアマネジャーや市区町村の窓口にも相談し、利用できる軽減制度がないか早めに確認しておきましょう。
 

出典

厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索 サービスにかかる利用料
横浜市 Q 介護保険制度における負担限度額認定証とは何ですか。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー