都市には、その時代が信じた「未来のビジョン」が刻まれる。パリ西部に建つ新凱旋門=ラ・グランダルシュもまた、1980年代のフランスが文化と建築に託した国家的構想の象徴である。しかし、その実現の裏側には、理想と現実、創造と制度が複雑に交錯する物語があった。映画『新凱旋門物語』は、その壮大なプロジェクトにおいて、理想を貫こうとしたひとりの無名の建築家の姿を描き出す。ステファン・ドゥムースティエ監督に、創造と政治、史実とフィクションが交差する本作について話を訊いた。【※記事中にネタバレあり】