【高校野球】大阪桐蔭 おかわりJr中村勇斗16点口火打 父は西武大砲 登録外の川本の思い背負って躍動
◇第108回全国高校野球選手権大阪大会2回戦 大阪桐蔭16―0汎愛(2026年7月15日 GOSANDO南港野球場)
春夏連覇への挑戦は、背番号のない同学年を思う一打から始まった。大阪桐蔭の中村勇斗(2年)は、夏初打席へ向かう手に力が入る。「川本は絶対に悔しいはず」。思いをはせたのは、左肩の肉離れで大会直前に登録外となった川本晴大(2年)のこと。ともに今春選抜優勝に貢献した同学年の一人として背負う思いがあった。
2回先頭で打席が回り、その初球を狙って左中間を割る二塁打にした。この一打が先制点を含む一挙9安打11得点の口火となる。打者一巡し、なおも無死満塁で左犠飛も放った。「状態どうこうは関係なく勝てればいい」。背番号15ながら託された「6番・三塁」での先発起用に応え、チームを勢いづかせた。
同校OBで西武の中村剛也を父に持ち、父が高校時代に立てなかった甲子園で優勝も経験できた。その選抜で立役者となった川本が今夏はベンチにいない。「春は川本が投げてくれて勝つことができた。夏は誰かが川本になるのではなく、全員でカバーできればいい」。夏初戦に2年生で先発出場したのは自身を含む3人。「同学年として自分たちがしっかりとやりたいです」と2年生それぞれが特別な思いを背負っている。
甲子園大会の春夏連覇は過去7校が達成し、2度達成したのは同校のみだ。今夏は史上最多を更新する3度目の偉業に挑む。「川本がいてもいなくても、自分のやるべきことに関係はない」。絶対的と言える2年生左腕の不在。それにより照らされた同期たちの強い覚悟も力に、春夏連覇への戦いが幕を開けた。 (河合 洋介)
◇中村 勇斗(なかむら・ゆうと)2009年(平21)7月22日生まれ、東京都出身の16歳。小1から高井戸東少年野球クラブで野球を始めて投手などを務める。中学では世田谷西リトルシニアに所属。大阪桐蔭では1年秋から背番号15でベンチ入りし、甲子園初出場だった今春選抜で優勝に貢献。50メートル走7秒0、遠投95メートル。1メートル81、91キロ。右投げ右打ち。

