映画独自解説家の守鍬刈雄氏が自身のYouTubeチャンネルで「日本版主題歌をみんなが怒る理由」を公開した。洋画のプロモーションとして制作される「日本版主題歌」が、なぜ日本でのみ顰蹙を買うのかについて、世界と日本の映画館における鑑賞スタイルの違いから独自の視点で解説している。

動画の冒頭、守鍬氏は自国版のプロモーションソングを制作する手法は世界中で行われていると前置きした上で、「なぜ世界では怒る人があまりいないのに、日本人はこれに怒る人がいるのか」と問題提起。その答えは、エンドロール中の観客の行動にあると指摘する。

同氏の体感によると、日本の映画館ではエンドロール中に席を立つ人はほとんどおらず、「全体の98%は最後まで大人しく座っている」という。さらに、IMAX上映に至っては、最後に表示されるIMAX商標登録まで無言で見続けていると説明。館内が暗いため、席を立つ際の危険を避けたり、映画の一部として受け止めたりしているのが理由だと推測している。

一方、海外の映画館では事情が大きく異なるという。本編終了と同時に客電が点灯し、多くの観客が席を立つため、エンドロールで流れるプロモーションソングは実質的に「ただの退場曲」として扱われている。「そんなもの誰も聞いていないんですね、みんな帰るから」と語り、聞いていないからこそ不満も出ないと説明した。対して日本については、「強制的に聞きたくもない日本版を聞かされるので、それにうんざりする人も必然的に多くなってくる」と、不満の声が上がる構造的な理由を解き明かした。

最後に守鍬氏は、「日本でもエンドロールが始まったら客電をハーフくらいまでは開けてほしい」と要望。上映時間の長い映画が増加している昨今、「早くトイレに行きたいしね」と切実な本音を漏らし、動画を締めくくった。