マイホーム購入を検討中。住宅ローンは「7割以上」が“変動金利”を選ぶと聞きましたが、金利が上がり始めている今でも“固定金利”より有利なのでしょうか?
変動金利と固定金利のメリット・デメリット
住宅ローンには、大きく分けて「変動金利」と「固定金利」の2種類があります。
変動金利は、借入期間中も半年ごとに金利が見直されるタイプです。金利上昇時の急激な負担を和らげるため、多くの金融機関が「5年ルール」や「125パーセントルール」を採用しています。
・ローン契約当初の借入金利が低く設定されている
・低金利が続けば毎月の返済額を抑えられ、家計の負担を軽減できる
・将来の金利上昇により、総返済額や毎月の返済額が増える可能性がある
・金利動向の予測が難しく、長期的な資金計画が立てづらい
固定金利には、借入時に決めた金利が完済するまで変わらない「全期間固定型」と、一定期間だけ金利が固定される「固定期間選択型」があります。
・市場金利が上昇しても固定期間中は適用金利が変わらず、毎月の返済額が一定
・毎月の支出が確定しているため、長期的な人生設計や教育資金の計画が立てやすい
・変動金利に比べて、契約当初の金利が高めに設定されている
・市場金利が下がっても、契約時の金利のまま返済を続けなければいけない
どちらを選ぶかの基準とは?
金利の動きは予測困難なため、自身で金利上昇のリスクに耐えられることや、キャッシュフローなどを見極めることが大切です。
・繰り上げ返済ができる
・退職金など、ある程度まとまった収入が見込める
・金利を日常的にチェックできる
・経済的に余裕がある
・繰り上げ返済の余力がない
・将来的にもまとまった収入がないと予想される
・返済を計画通りに進めたい
・金利の上げ下げに一喜一憂したくない
これからは金利のある世界なのか?
独立行政法人住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査 住宅ローン利用者調査(2026年1月調査)」によると、2022年以降、利用者の7割以上が「変動金利」を選択しています。
その一方で、同調査では住宅ローン利用者全体の73.7パーセントが、今後1年間で金利が現状よりも上昇すると見込んでいることが分かりました。
日本は2013年4月の異次元緩和以降、異例の低金利環境が続いていました。しかし、2024年3月のマイナス金利解除を皮切りに日本銀行は利上げを進めており、政策金利は2026年6月16日時点で1パーセント程度まで引き上げられています。
現在の日本経済はインフレと賃金上昇が同時に進むサイクルに入りつつあり、「金利が上がる典型的な局面」ともいえます。これから住宅ローンを組む際には、利上げを前提としたシミュレーションを行うことが必要になってくるのではないでしょうか。
まとめ
住宅ローンで変動金利と固定金利のどちらかが有利かは、市場の金利動向だけでなく、ご自身の家計のリスク耐性などによって決まります。
金利上昇局面を迎えた今だからこそ、将来の収入増減や資産状況を冷静に見極めなければなりません。万が一、金利が上がっても対応できる資金余力があるなら変動金利、家計の安定と安心を最優先するなら固定金利を選び、後悔のないマイホーム計画を進めましょう。
出典
独立行政法人住宅金融支援機構 住宅ローン利用者の実態調査 住宅ローン利用者調査(2026年1月調査)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

