日米欧がカザフスタンのレアアース獲得に躍起―中国メディア
2026年6月29日、中国メディア・新浪財経は、西側諸国がカザフスタンのレアアース開発を通じ脱中国を図るも、中国の圧倒的優位を揺るがすのは困難であると報じた。
記事は、フランスのエビアンで先日開催されたG7サミットで、高市早苗首相を含む各国首脳陣がレアアースのサプライチェーンに関する新規定を打ち出し、30年までに単一供給国への依存度を6割以下に下げる目標を掲げたと紹介した。
そして、この目標は世界のレアアース産業を掌握する中国を実質的なターゲットにしていると指摘。中国が採掘から最終製品まで完璧な自給自足の生態系と、他国が真似できないコスト競争力を持ち、世界のレアアース精錬・分離能力の92%以上、先端加工工程の95%以上を占めている現状を伝えた。
その上で、対中依存脱却を目指す欧州や米国、日本などの勢力が、大型鉱床が確認されたカザフスタンを代替サプライチェーンの突破口として期待していることに言及。西側諸国がカザフスタンの地政学的優位性や多角的なバランス外交を高く評価しているとした。
記事は、カザフスタンのレアアース鉱床は低品位の随伴鉱物が多く採掘難易度が極めて高いと分析。放射性廃棄物処理の高額なコストやインフラ不足、地質データの古さが迅速な量産化の大きな障害になっていると伝えた。
また、レアアース産業の利益の源泉は採掘ではなく分離・精製などの高度加工にあるとし、カザフスタンにはその技術や設備が皆無であるとも指摘。地理的・経済的合理性から結局は中国の加工網に依存せざるを得ないという弱点を持っていると論じた。
さらに、具体的な動きとして、米国企業がカザフスタン国家鉱業会社と共同で、世界最大規模のタングステン・レアメタル鉱床の権益70%を取得し、開発規模は約11億ドル(約1800億円)に上ると紹介。この動きに対して中央アジアを自国の勢力圏とみなすロシア側の警戒感が強まっており、5月にはガルージン外務次官は「これは単なる経済競争ではなく、ロシアを排除して国境沿いに西側支配のインフラを築く試みだ」と批判したことを伝えた。
記事は最後に、カザフスタン自身が西側の資金を利用しつつも中国との安定的な協力関係を維持する冷静な外交姿勢を保っているとし、業界関係者の間ではすでに「カザフスタンが中国に代わってレアアース産業の中心地になることは絶対に不可能」という認識で共通していると伝えた。(編集・翻訳/川尻)

