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日本弁護士連合会(松田純一会長)は6月26日、「国旗の損壊等の処罰に関する法律」案(国旗損壊罪)の創設に反対する会長声明を発表した。

声明では、法案が国民の「内心の自由」や「表現の自由」を侵害するおそれがあると指摘している。

●自維国参の4党が共同提案

法案は6月16日、自民、維新、国民、参政の4党が共同提案の議員立法として国会に提出し、6月26日に衆議院内閣委員会で可決された。

国会では、国旗を大切に思う国民感情を保護することが立法趣旨と説明されている。

●「刑罰により国民感情を強制しかねない」と懸念

日弁連は声明で、国旗に愛着を感じる人がいる一方で、国旗に対する批判的感情や無関心も「まさに国民一人ひとりの内心の自由に属するもの」と指摘。

「国旗に対する感情は、国民の自由かつ自然な感情に委ねられるべきものであり、刑罰をもって強制されるものではない」とし、法制度によって国民感情を強制することは憲法19条が保障する「内心の自由」を侵害するおそれがあるとの懸念を示した。

また、過去に日の丸が軍国主義高揚の手段の一つとして使われた歴史的経緯に触れ、同罪の創設は「日本国憲法が採用した平和主義に逆行するような印象を与えかねない」と言及。

「政治的な批判表現のみならず、国旗を用いた様々な表現自体を萎縮、抑制させることになりかねず」として、憲法21条が定める「表現の自由」を大きく制約する危険性も指摘した。

●「極めて抽象的かつ不明確」罪刑法定主義への抵触も

法案では「人に著しく不快又は嫌悪の情を催させるような方法」で公然と国旗を損壊するなどした者を処罰対象とし、その該当性は行為の外形や周囲の状況等の客観的な事情を総合的に勘案して判断するとしている。

これに対し日弁連は、「『著しく不快又は嫌悪』という感情は人それぞれ異なり、そのような内心の感情を犯罪の構成要件に加えることは極めて抽象的かつ不明確」と批判。

総合的に勘案するという規定についても「行為時の規範として不明確」であり、憲法31条が定める罪刑法定主義に反すると主張している。

日弁連は、同罪の創設は抗議活動や表現活動に対する萎縮効果をもたらすだけでなく、「処罰範囲が拡大していくおそれも大きい」と警鐘を鳴らし、法案への明確な反対姿勢を示した。