初代『日産ムラーノ』はどんなクルマだった? クロスオーバーSUV市場のリーダー、トヨタ・ハリアーのライバルとして登場
2002年に北米市場向けのSUVとして発売
この度、米国製乗用車の認定制度を活用して、米国で生産された『日産ムラーノ』が日本市場に導入されることになった。日本市場では2015年に2代目が生産終了したときに販売が終了しているので、ほぼ11年ぶりに日本で販売されることになる。
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では、初代ムラーノとはどんなクルマだったのか? 改めて振り返ってみよう。

まずは2002年に北米市場向けのSUVとして発売された日産ムラーノ。 日産自動車
初代ムラーノは2002年、北米市場向けのSUVとして発売され、月販500〜600台、2004年の日本デビューまでに約8万台を販売する人気モデルとなっていた。日本では2003年の東京モーターショーに北米仕様が参考出品されたところ話題を呼び、日本での販売を求める声が高まった。
その要望に応えて日本で発売されたのが、2004年9月。ほぼ同時期に、パリ・モーターショーで欧州仕様が発表され、ムラーノはワールドワイドなモデルとなった。
トヨタ・ハリアーをライバル視
日本では『30歳前後の既婚男性をターゲットカスタマーにした高級クロスオーバーSUV』と謳われた。これはつまり、当時の日本のクロスオーバーSUV市場をリードしていた、トヨタ・ハリアーをライバル視しての登場といえるだろう。
クロスオーバーSUVというジャンルは、このころから使われ出した。クロスカントリー4WDとも、コンベンショナルなSUV(スポーツユーティリティビークル)とも違う、スタイリッシュな外観に乗用車的な乗り心地で、ビジネスやフォーマルにも使える、まさにSUVと乗用車の要素をクロスオーバーさせたクルマということになるだろう。

当時の日本クロスオーバーSUV市場をリードしていた、トヨタ・ハリアーをライバル視して登場。 日産自動車
実際、21世紀の4分の1が過ぎた現在では、このクロスオーバーSUVがSUVマーケットの中核となっていると言えるほどだ。
当時の日本市場では堂々たるサイズ
初代ムラーノのサイズは、全長4770mm、全幅1880mm、全高1685mm、ホイールベース2825mm。4代目となる新型ムラーノよりはひとまわり小さいが、当時の日本市場では堂々たるサイズだった。曲線や曲面をうまく使ったボディスタイルはなかなか斬新で、このデザインテイストは4代目まで継承されているように思える。
当時としては大径の18インチホイール、アメリカンな雰囲気のフロントグリル、張り出したフェンダー、前後バンパー下のガーニッシュなど、ディテールも特徴的だった。

初代ムラーノは、当時の日本市場では堂々たるサイズだった。 日産自動車
インテリアはインパネ上面を楕円状にして開放感を高め、メーターパネルやセンターコンソールに本アルミを、ステアリングホイールやシートには本革を採用するなど本物の質感を訴求していた。ラゲッジルームはリアシート使用時で480L、リアシートバックを全倒すれば最大880Lの容量を確保していた。
日本仕様は2.5L直4+4速AT、FFも設定
北米仕様のパワートレインは3.5L V型6気筒+CVTに4WDまたはFFの組み合わせのみだったが、日本仕様には2.5L直列4気筒+4速ATにFFという仕様も設定された。
2.5Lはパワー的には劣るが3.5Lより100kg以上軽く、運動性は悪くなかった。装備の違いもあり車両価格も90万円近く安く、しかも見た目の違いはほとんどなかったから、こちらで十分と思う人は多かった。

パワートレインは3.5LのV6と、日本仕様に2.5L直4が用意された。 日産自動車
1.9m近い全幅が気になりそうだが、当時を思い出すと、乗ってしまえば視界は良く車両感覚がつかみやすいので、意外と運転はしやすかった。3.5Lは1.8トン近い車重をものともせずに豪快に加速し、2.5Lはノーズの軽いぶんパワー不足を気にしないでの走りが楽しめた。
初代ムラーノは、日本でも予想以上にヒットした。世界約80ヵ国で50万台が販売され、北米市場では42万台、日本でも約4万台を販売したという。
2代目は日本でも2008年9月に発売
2代目ムラーノは2007年のロサンゼルス・モーターショーで発表され、日本でも2008年9月に発売された。
スタイリングは初代をキャリーオーバーしていたが、サイズは全長4825mm、全幅1895mm、全高1730mmと、さらにアップした。ホイールベースは、2825mmで変わらない。ちなみに、4代目ムラーノもホイールベースは同じだ。

日本では2008年9月に発売された2代目日産ムラーノ。 日産自動車
インテリアも本アルミパネルを採用するなど初代のイメージを踏襲しているが、より上質なキャビンにまとめられていた。
パワートレーンは3.5Lと2.5Lは変わらないが、いずれもトランスミッションはCVTとなり、駆動方式も4WDのみとなった。
日本では初代ほど売れなかった
だが、2代目ムラーノは北米では引き続き人気があったものの、日本では初代ほど売れなかった。4代目ムラーノより幅広い全幅で日本の街中では扱い難く、当時の立体駐車場はほとんど対応できなかった。国内販売は約2万台に留まった。
また、当時は世界的なSUVブームが広がりつつある時期で、日本でも扱いやすいサイズのクロスオーバーSUVが各メーカーから登場したことも要因だろう。
そのため、2014年に登場した3代目からムラーノは海外専用モデルとなった。

2代目ムラーノは北米では人気があったものの、日本では初代ほど売れなかった。 日産自動車
今回、再び日本に導入されるムラーノをはじめ、認定制度で導入される米国車は、いずれも日本ではサイズの大きさを感じさせるモデルばかり。だが、カメラなど運転支援装備の充実で、かつてよりは街中でも運転しやすくなっている。
果たして、こうした日本メーカーの米国製車がどれくらいの人気を集めるか、今後の動向に注目したい。
初代日産ムラーノ350XV FOURのスペック
全長×全幅×全高:4770×1880×1685mm
ホイールベース:2825mm
車両重量:1780kg
エンジン:V型6気筒DOHC
総排気量:3498cc
最高出力:170kW(231ps)/5600rpm
最大トルク:333Nm(34.0kg-m)/2800rpm
トランスミッション:CVT(6速マニュアルモード付き)
駆動方式:フロント横置き4WD
燃料/タンク容量:プレミアム/82L
10.15モード燃費:8.9km/L
タイヤサイズ:225/65R18
車両価格(新車当時):375万9000円

初代日産ムラーノ 日産自動車
