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消費税減税の財源確保をめぐり、宗教法人への課税という話題がネット上で広がっている。「宗教法人に課税すれば4兆~5兆円の財源になる」という試算が一人歩きしているが、脱・税理士の菅原氏によれば、この話は国会で具体的に議論されているわけではなく、あくまでネット発の噂話に過ぎないという。
 
ただし、「全く無関係とも言い切れない」と菅原氏は言う。ネット上の話題に反応したメディアが政治家に取材を行っており、少しずつ議論の俎上に載りつつある雰囲気はあるようだ。
 
そもそも宗教法人は「全活動が非課税」ではない。お賽銭やお布施、お守り・おみくじの販売、法事、お墓の維持費などは宗教活動として非課税になる。一方で、境内に設けた飲食施設や宿泊施設、駐車場の時間貸しは課税対象となり、駐車場については実際に裁判で課税の判決が出ている。「結婚式は非課税、披露宴は課税」という例を挙げながら、その線引きの複雑さが語られる。
 
問題は、この線引きが曖昧なために「言ったもん勝ち」になりやすい点だ。宗教活動の認定は目に見えないものを対象とするため、国税が踏み込みにくい構造がある。非課税特権を狙って宗教法人をM&Aで買収し、課税対象取引を宗教活動と称して処理するケースも出ており、5年間で5,000法人以上が追徴課税を受けた事例も紹介される。
  
そして、一律課税に踏み切れない理由もある。宗教法人が非課税である根拠は「営利を目的としない」「地域のコミュニティを担う」という点にあり、課税すれば多くの法人が廃業に追い込まれる可能性が高い。その場合、長年信仰してきた檀家や信者が行き場を失うという問題が生じる。物を売る店とは違い、信仰の拠り所はそう簡単に代替できない。
 
菅原氏が現実的な着地点として見ているのは「非課税・課税の線引きを明確にする」という方向性だ。完全な課税化は現実的ではないが、グレーゾーンの悪用を防ぐための整理は必要だとの見方を示している。