NHK2028年度前期の朝ドラヒロインは河合優美

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 ドラマ、映画、CMと大活躍中の河合優実。その"出世物語"について、放送作家でコラムニストの山田美保子さんが振り返ります。

【写真を見る】妹役からヒロインへ!“昇格”した歴代朝ドラ女優

ブレーク以来、CMクイーンの名をほしいままに

「『ふてほど』コンビ、朝ドラ再タッグ」

 6月4日、NHKが2028年度前期の連続テレビ小説(以下、朝ドラ)が歌人で医師の斎藤茂吉さんと妻の輝子さんをモデルにした『ほんのモキチ』に決まったと発表するやいなや、ネットニュースやXには、「ふてほど」と「朝ドラ」という破壊力抜群のワードが並びました。

 そう、主演は2024年1月期のドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)で聖子ちゃんカットのスケバン女子高校生・純子を演じて、一躍人気者となった河合優実さん(25才)。そして、脚本は同ドラマを手掛けたクドカンこと宮藤官九郎さん(55才)だから「再タッグ」。

(以下、ネタバレあります)

「ふてほど」といえば、ヒロインは「ワンちゃん」こと犬島渚役の仲里依紗さん(36才)で、シングルマザーの悲哀や、テレビ局のアシスタントプロデューサーとしてコンプライアンスやハラスメントに直面する苦悩を見事に演じたものです。が、回を重ねるごとに純子役の河合さんの名前と演技が評判になっていったのでした。

 宮藤さんは放送後、自身が想像していた仕上がりを鮮やかに超えてきたとして、喫茶&バー「すきゃんだる」で仲さんと対峙した河合さんの演技に目を細めました。

 純子が、これまで"さんづけ"していた渚をうっかり呼び捨てにしつつ、渚の後輩・杉山ひろ美役の円井わんさん(28才)が「もう(渚を)怒ってないと思う」と諭す、あのシーンです。

 そして、河合さんといえば、今田美桜さん(29才)がヒロインの'25年度前期の朝ドラ『あんぱん』で、妹・蘭子役の河合さんとヤムおんちゃん役の阿部サダヲさん(56才)による"「ふてほど」父娘共演"が叶ったことも話題に。

『あんぱん』では、豪ちゃん役の細田佳央太さん(24才)から蘭子がプロポーズされ、後ずさりし、髪に触れながら戸惑うシーンをベストに挙げるかたも数多くいらしたものです。

 4月期の日曜劇場『GIFT』(TBS系)や、その番宣でトークバラエティーなどに出演する細田さんの姿を見かけるたびに、『あんぱん』での河合さんを思い出していたかたも多いのではないでしょうか。

 さらに河合さんといえば、現在放送中の朝ドラ『風、薫る』のヒロイン・見上愛さん(25才)と日本大学芸術学部演劇学科の同級生。入学直後からの大親友としても知られているため、見上さんが番宣で『土スタ』などに出演する際には、河合さんがVTRで友情出演することもありました。

 もう1つ、河合さんといえば、「ふてほど」でブレークして以来、「サントリー」「味の素」「JR東日本」「ユニクロ」「森永乳業」など大企業のCMに出演し、CMクイーンの名をほしいままにしています。

 その特徴は、好感度が高い既存のシリーズCMに"プラスワン"として出演すること。「サントリー『クラフトボス』」の「宇宙人ジョーンズ」や、東京03との「さとふる」、綾瀬はるかさん(41才)と共演する「ユニクロ」などがそれにあたります。

囲い込んでおきたいというNHK側の強い想いを感じた

 こうして、人々の頭の中が改めて「河合優実」でいっぱいになっていたタイミングで、満を持してNHKから『ほんのモキチ』のヒロイン発表があったのです。

「ふてほど」放送の2年前の2022年、『17才の帝国』と『オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ シーズン2』に、そして2023年、BSプレミアムの『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』(以下、かぞかぞ)の主演に河合さんを迎えたのがNHKでした。

 実はTBSの磯山晶プロデューサー(58才)から相談を受けて「彼女なら大丈夫」と「ふてほど」に河合さんを推したのは、「かぞかぞ」で父親役だった錦戸亮さん(41才)。NHKは河合さんの出世作にも密かに貢献していたのです。

 その「かぞかぞ」が「ふてほど」後に地上波で放送され、存在感あふれる演技派女優・河合優実は多くのかたに知られることとなり、同時に『四月になれば彼女は』『あんのこと』『ナミビアの砂漠』など怒濤の映画公開へと続くのです。

『ほんのモキチ』はもちろん、オーディションではなくオファー。2026年度後期の朝ドラは石橋静河さん(31才)主演の『ブラッサム』、2027年度前期は森田望智さん(29才)主演の『巡るスワン』と、河合さん同様、近年"NHK御用達"といわれている女優さんたちが続々朝ドラヒロインに昇格しているのですが、2027年度後期の作品やヒロインは未発表。『〜モキチ』は順番を飛び越えての発表だったワケで、ここにも何としても河合さんを囲い込んでおきたい(!)というNHK側の強い想いを感じざるをえません。

 ちなみに妹役からの昇格では2015年度前期の『まれ』の土屋太鳳さん(31才)、2020年度後期の『おちょやん』の杉咲花さん(28才)、2021年度前期の『おかえりモネ』の清原果耶さん(24才)も思い出されますが、このたびの河合さん昇格のニュースはもっとも大きく報じられた気がします。

 そして、朝ドラに新たな視聴者を呼び込んだのは宮藤官九郎さん脚本の『あまちゃん』(2013年度前期)で間違いなく、空目で「モナキ」や「モテキ」と見えてしまうクドカンワールド全開なタイトルを見ただけで、早くも笑みがこぼれてしまいます。

 果たして発表会見で河合さんは「手放しにうれしいという喜びだけでなくて心臓がバクバクする。そのことしか考えられなくなっちゃうような魔力がある」と朝ドラについて語り、「いまはやる気満々です」と覚悟を示されました。

 こちらも期待で心臓をバクバクさせながら河合さんの魔力を見届ける覚悟です。

構成/山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ+』(メ〜テレ)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。

※女性セブン2026年6月25日号