AppleのパーソナルAIである「Apple Intelligence」を活用し、Appleがアクセシビリティ機能として提供している「VoiceOver」「拡大鏡」「音声コントロール」「アクセシビリティリーダー」などに、新機能が追加されると発表されました。

Apple unveils new accessibility features, and updates with Apple Intelligence - Apple

https://www.apple.com/newsroom/2026/05/apple-unveils-new-accessibility-features-and-updates-with-apple-intelligence/



Appleのアクセシビリティ機能である「VoiceOver」「拡大鏡」「音声コントロール」「アクセシビリティリーダー」などに、Apple Intelligenceを活用した新機能が追加されます。また、Appleのエコシステム上で提供されている「字幕なしの動画コンテンツ」で使えるデバイス内生成字幕機能や、Apple Vision Proユーザーが対応する車椅子を視線で操作できる新機能も発表されました。これらの新機能は2026年後半に提供される予定です。

「VoiceOver」と「拡大鏡」は、視覚障害のあるユーザーや弱視のユーザーのためのアクセシビリティ機能で、画面上の情報やユーザーの周囲の状況を説明することができるというものです。

「VoiceOver」のイメージエクスプローラーはApple Intelligenceを活用することで、写真、スキャンした請求書、個人記録、その他のビジュアルコンテンツなど、あらゆるビジュアルコンテンツについてより詳細な説明を提供することが可能となります。VoiceOverユーザーはiPhoneのアクションボタンを押すだけで、カメラのファインダーに映っているものについて素早く質問したり、詳細な回答を得たりすることが可能です。ユーザーは自分の言葉で追加の質問をして、より多くの視覚情報を得ることもできます。

「拡大鏡」アプリは、Appleの高度な技術を活用して視覚障害のあるユーザー向けに設計された高コントラストのインターフェースです。拡大鏡アプリはアクションボタンにも対応しているため、ユーザーは質問を素早く投げかけ、回答を得ることが可能。さらに、「ズームイン」や「懐中電灯を点灯」といった音声コマンドでアプリ自体を操作することもできます。



「音声コントロール」はApple Intelligenceによりこれまで以上に直感的になり、さまざまな身体障害を持つユーザーがiPhoneやiPadを完全に音声で操作できるようになります。新しい柔軟な入力により、ユーザーは画面上のボタンやコントロールを正確なラベルや数字を記憶する代わりに、自然言語で説明することが可能となります。「say what you see(見ているものを言う)」というオプションは、Apple純正のマップやファイルといった視覚的なレイアウトを持つアプリを含む、あらゆるアプリの操作に最適です。「おすすめのレストランガイドをタップして」「紫色のフォルダをタップして」といった直感的な言葉を使用できます。なお、Apple Intelligenceを搭載した音声コントロール機能は、アメリカ・カナダ・イギリス・オーストラリアで英語で利用可能となります。

「アクセシビリティリーダー」は、失読症から弱視まで、幅広い障害を持つユーザー向けにカスタマイズされた読書体験を提供する機能です。この機能はApple Intelligenceにより、これまで以上にアクセスしやすい読書体験を実現可能となります。「アクセシビリティリーダー」は、科学論文のような複雑なソース資料にも対応し、複数列のテキスト・画像・表なども処理可能。オンデマンドの要約機能を使えば、詳細を読む前に記事の概要を把握することもできます。また、新たに組み込まれた翻訳機能により、ユーザーはカスタム書式・フォント・色を維持したまま、母国語でテキストを読むこともできます。



聴覚障害のあるユーザー向けの字幕ソリューションはますます普及していますが、音声字幕は個人用動画、友人や家族から共有されたコンテンツ、その他のメディアではほとんど利用できません。新しい字幕生成機能を使用すれば、iPhoneで録画した動画、友人や家族から受け取った動画、オンラインでストリーミングされた動画など、字幕やキャプションが提供されていないものでも、音声字幕を自動生成することが可能。デバイス上の音声認識機能により、字幕はプライベートに生成され、iPhone、iPad、Mac、Apple TV、Apple Vision Proで字幕のない動画に自動で表示されます。字幕の表示は、動画再生メニューまたは設定からカスタマイズできます。なお、字幕生成機能はアメリカとカナダで英語で利用可能となる予定です。



電動車椅子を使用する人の中には、ジョイスティックでの操作が不可能なケースがあります。そういった人のために、AppleはApple Vision Proの高精度アイトラッキングシステムを活用した、新しい電動車椅子制御機能を提供します。Apple Vision Proではアイトラッキングは頻繁な再調整を必要とせず、さまざまな照明条件下で動作可能。Apple Vision Proを使った電動車椅子制御機能は、アメリカでToltおよびLUCIの代替駆動システムとともに提供開始され、Bluetoothおよび有線接続の両方のアクセサリをサポート予定です。なお、Appleはより多くの車椅子駆動システムをサポートするべく、開発者と引き続き協力していくと説明しています。

さらに、MagSafe対応iPhoneグリップである「iPhone用Hikawaグリップ&スタンド」の新色が、Apple Storeに登場します。このグリップはロサンゼルスを拠点とするデザイナーであるベイリー・ヒカワ氏がアクセシビリティを念頭に開発したものです。



この他、アクセシビリティ関連のアップデートが複数予定されており、詳細は以下の通り。

・visionOSに車両モーションキュー機能を追加

・iOSおよびiPadOSで設定をパーソナライズする新しい方法が登場

・iPhone対応補聴器でiOS、iPadOS、macOS、visionOSにおけるセットアップ体験が向上

・tvOSに「文字サイズ拡大」機能が追加

・名前認識機能が世界50以上の言語に対応

・手話通訳アプリの開発者向けに新しいAPIが提供される

・従来のコントローラー操作に不慣れなユーザーでもSony AccessコントローラーをiOS、iPadOS、macOSのゲームコントローラーとして接続できるようになる