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2月9日放送のOBSラジオ「加藤秀樹が語る 日本の未来構想」では、2月8日に行われた第51回衆議院議員総選挙での自民党の歴史的勝利を受け、今後4年間の日本の針路と国民が向き合うべきリスクについて提言を行った。

【写真を見る】自民党「歴史的勝利」の裏に潜む“赤信号” 円安進行、金利上昇…専門家が警鐘「減税しても焼け石に水」

選挙は「終わり」ではなく「始まり」

2月8日に行われた第51回衆議院議員総選挙は、自民党が歴史的な大勝を収める結果となった。報道各社がオリンピックや選挙の勝敗を報じる中、加藤氏は「選挙は始まりであって、決して終わったわけではない」と強調する。

加藤氏は今回の圧勝により、特別のことがない限り、今後4年間は政権は今の体制を続けるだろうと分析。一方でこの期間は、世界的な紛争の継続や、米国でのトランプ大統領の任期(残り3年)と重なる「大変な時代」であると指摘した。

その時期に、政権と巨大与党に「『自分たちは何でもできる』というおごりが生じれば、政権運営は強引になり、自分たちの利益を最優先にする一方で、チェック機能が効かなくなる。だからこそ、私たち自身が政治にどう向き合うかがこれまで以上に重要」と警鐘を鳴らしている。

世界は日本経済に「赤信号」を出している

加藤氏が特に懸念を示したのが、選挙結果を受けた市場の反応だ。 選挙の大勢が判明した直後から、為替市場では円安が進行し、金利が上昇した。加藤氏はこの現象について、「世界が日本の財政や経済に対し『危険だ』『赤信号だ』と判断している表れだ」と分析する。

円安の進行: 輸入依存度の高い日本において、さらなるインフレ(物価高)を招く。

金利の上昇: 政府の借金利払いが増加し、財政が赤字がさらに膨らむ。また、国債を保有する地方銀行等の金融機関にとっては含み損が増大し、経営不安につながるリスクがある。

また、多くの人の生活が苦しい構造的な問題として、「企業の内部留保や富裕層の金融資産は過去最高水準にある一方で、一般庶民の平均的な所得はこの10年間で年100万円近く目減りしている」と指摘。政治が「生活を楽にする」ために減税しても焼け石に水で、本質的な解決にならない。さらにその財源が結局は国民の負担に返ってくる現状を危惧した。

「お任せ民主主義」からの脱却を

巨大与党による強引な政権運営が予想される中、国民はどう向き合うべきか。 加藤氏は、欧米では市民がデモなどを通じて政治に対して直接意思表示を行う国民的土壌があることに触れ、「日本人は『デモなんて』と思いがちだが、自分たちの生活や税金の使い道が脅かされている時、声を上げることは民主主義の前提になっていることを私たちも認識していないといけない」と述べた。

税金の使い道の一例として防衛費の増額について、「実態は、高額な兵器を増やしてもミサイルや弾丸の備蓄が不十分で継戦能力(戦争を継続する能力)がない」という問題を指摘。こういったことはどの分野にも見られ、予算を増やしたからOKではなく、国民が厳しい目で監視し続ける必要性を訴えた。

加藤氏は最後に、「これからの4年間、ただ黙って見ているだけでは自分たちの首を絞めることになりかねない。『税金の使い道を決める権利は私たちにある』という意識をあらためて持つことが不可欠だ」と締めくくった。