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深刻な血液不足が叫ばれるなか、特に大きな課題となっているのが若者の「献血離れ」です。50代以上の献血者がこの30年で倍増する一方、若い世代は激減しています。なぜ、若者は献血から足が遠のいているのでしょうか。

【写真を見る】血液不足の危機 若者の「献血離れ」はなぜ起きたのか?30年で激減した『最初の一歩』と消えゆく学校献血

善意の現場を支えるのは「シニア層」

大分市にある県内唯一の献血ルーム。平日でも多くの人が訪れ、受付から休憩まで1時間ほどの献血に協力しています。

(利用者)「体調管理の一環として月1回は来ようと思っています」「社会貢献として自分に何ができるか考え、独身の頃から続けている」

厚労省などのデータをみると、全国での献血者数(2023年度)は50代~60代が約224万人で最も多く、30年前と比べて約2.5倍に増加。一方、かつて200万人を超え全体を支えていた20代は約67万人へと激減。10代も約21万人にとどまり、この30年で7割も減少しています。

消えゆく学校献血

筆者の周囲で聞いた献血をしない理由としては、「針を刺すのが嫌」「身近にない」「時間がかかる」といった声が多く上がりました。

しかし、より根本的な要因として指摘されているのが「学校献血」の衰退です。

県赤十字血液センター 向哲男献血推進課長:
「カリキュラムの関係もあって学校献血を行っていない状況もあり、献血に馴染みがないことが大きな要因と考えられます」

50代以上の献血者が増えている背景には、「若い頃から献血が身近だった」という経験値があるとされています。今の若者にはその「最初の一歩」を踏み出すきっかけ自体が失われているのです。

県赤十字血液センター 向哲男献血推進課長:
「今後、高校献血を増やしていこうと考えています。初回献血者も増やそうということでキャンペーンも行う予定です」

寒波と感染症が招いた「深刻な血液不足」

大分大学医学部の田中千遥さんは、大学生などで組織する県学生献血推進協議会の会長を務め、おととし11月から街頭での啓発活動に取り組んでいます。

田中さん:
「若年者の献血者が減っているので、献血の気軽さを発信したいと思い参加しました。医療の現場は待ってくれません。輸血は日々使われていますし、献血は極めて重要と感じています」

特に冬場は、感染症の流行によって献血を控える人が増える時期です。加えて今年は、大雪の影響で献血バスの運行が中止になるなど悪条件が重なり、状況は「深刻」なレベルに達しています。

県赤十字血液センター 向哲男献血推進課長:
「雪の影響もあって必要数が30名以上不足しています。患者へ安定的に血液を届けるため、ぜひ理解と協力をお願いしたい」

「最初の一歩」をいかにして後押しできるか。命のバトンを途絶えさせないため、若い世代の献血者増加に向けて模索が続いています。