異例の「超短期決戦」 各候補の戦いを振り返る【徳島】
解散から公示までわずか4日、異例の超短期決戦となった今回の衆議院選挙。
真冬の徳島を駆け抜けた各候補の選挙戦を振り返ります。
(徳島1区・仁木博文さん(自・前))
「私は高市早苗首相を総裁選の時から真っ先に応援することを決めました」
「それは積極財政、この一択でございます」
自民党公認として2度目の選挙となった仁木博文さん。
演説に立つたび何度も高市首相の名前を繰り返し、高市カラーを全面に押し出して戦いました。
(徳島1区・仁木博文さん(自・前))
「高市政権はこの食料安全保障に…」
「高市政権の積極財政である」
「高市さんが言っていること、高市と同じ思いを持って」
そして、自民党組織を活かした選挙戦も展開します。
党幹部も応援にかけつけるなど、厚生労働副大臣も務める仁木さんは、与党内での存在感をアピール。
公明党との連立解消により失う組織票を高市人気でカバーし、支持を拡大しました。
(徳島1区・高橋永さん(中・前))
「中道の軸を立て直して、穏健なリベラルから保守までの勢力を結集すること」
「私がその中道の旗を立てる」
前回、比例復活当選を果たした高橋永さんは、立憲民主党と公明党による新党「中道改革連合」から立候補しました。
高市政権を「右寄りだ」と批判し、対立姿勢を明確にすることで、反高市票の上積みを図りました。
公明党の組織力が加わり、演説への動員は大きく増加。
高橋さんは党の名前でもある「中道」をキーワードに演説を繰り返しました。
(徳島1区・高橋永さん(中・前))
「子どもたちを真ん中に置いた、子どもたちを中心に置いた政治をしたい。国家や権力者を優先する政治じゃなくて、子どもたちや生活者一人一人を大切にする政治を、みなさんと一緒に実現していきます」
新党の理念を訴え、公明党の組織力と反高市票を軸に選挙戦を展開しましたが、吹き荒れた高市旋風には勝てず、比例復活もなりませんでした。
国政復帰を目指した日本維新の会の吉田知代さんは、連立政権を組む自民とは選挙協力せず、与党同士で争う形となりました。
公示直後から党幹部が応援に駆け付けるなどしましたが、前回の選挙以降、目立った活動はなく出遅れ感もあり、厳しい戦いとなりました。
参政党の亀井千春さんは、圧倒的な知名度不足をカバーするため、各地で街頭演説や個人演説会を重ねました。
県内で党所属の地方議員も誕生し、党としての自力もついてきた中での選挙戦。
しかし、如何せん超短期決戦という状況もあり、浸透には至りませんでした。
(
徳島2区・山口俊一さん(自民・前))
「これまでの私の政治家としての様々な経験、活動全ての集大成として、死にもの狂いで頑張り抜いてまいります」
13選を目指す自民党の前職・山口俊一さんは、選対本部に選挙区内の自治体トップや自民県議を揃え、従来通りの組織選挙を展開しました。
ただ、前回、次点に3600票差まで迫られたこともあり、陣営に楽観ムードはありませんでした。
「高市早苗総理ご到着です」
公明党が自主投票となる中、序盤から高市首相をはじめ、政権幹部や党の大物が続々と応援に駆け付け、着実に自民支持層の票を固めました。
比例復活のない75歳、絶対に負けられない戦いを制しました。
(徳島2区・飯泉嘉門さん(国・新))
「政界引退を返上させていただき、粉骨砕身、微力ながら再びこの場に立とうと、決意を新たに致しました」
徳島の現状を憂う県民の声におされたとして、「政界引退」を撤回した飯泉嘉門さん。
国民民主党の公認を得て、初めて党派を明確にした選挙を戦いました。
有権者めがけて走るドブ板選挙に加え、党公認候補としての組織戦も展開。
前回接戦を演じた山口さんに再び挑みました。
演説では決まってお得意のこのフレーズ。
「飯泉嘉門にカモーン」
選挙区では敗れたものの見事、比例復活を果たしました。
(徳島2区・北島一人さん(無・新)
「今を変え、新しい未来をつくっていきたい、つくってまいります。新しい風を起こす、新たな時代をつくってまいります」
その2人に割って入ったのが、前県議の北島一人さんです。
自民党を離党し、無所属での国政初挑戦。
家族や自身の後援会、地元・板野郡内の町議らが選挙戦を支える「草の根運動」を展開し、長年支援してきた山口さん、飯泉さんに挑みました。
街頭では、県議としての経験や現場との近さをアピールし、訴えの浸透を図りました。
祖父から三代にわたって県議を務め、地盤のある板野郡を中心に、2万5000票余りを獲得しました。
共産党の浜共生さんは、「選挙区内で平和や人権を訴える候補は自分しかいない」とし、高市政権と正面から対決する姿勢を強調しました。
しかし保守3人がしのぎを削る中、存在感を示すまでには至りませんでした。
