CHiCO with HoneyWorks

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2年間の活動休止を経て、8月に再始動を発表したCHiCO with HoneyWorks。彼女たちはTVアニメ『キミと越えて恋になる』のオープニングテーマを収録した19thシングル「くすぐったい。」と、TVアニメ『最後に一つだけお願いしてもよろしいでしょうか』のオープニングテーマを収録した20thシングル『戦場の華』を、2作同時リリースした。各カップリングには、CHiCO with HoneyWorksとしての10年が込められた『人生のオーケストラ』と、今後の展開を予感させる『ラブホイッスル Alert!』を収録。来年には3年ぶりのツアー開催も控えている。そんななか、CHiCOに今作への思いや今後の展望について話を聞いた。

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■Gomさんに褒められて”くすぐったかった”話

――CHiCO with HoneyWorksの再始動について、率直な気持ちを教えてください。

「俺らの青春が帰ってきた!」って感じで、待っていてくれたみんながすごく喜んでくれて……。レベルアップしたCHiCOを早く届けたいと思っていたので、たくさんの『おかえりなさい』をいただいて、私も本当にうれしいです。

――HoneyWorksを一旦離れて得られたものは?

頭の中が整理されて、スッキリしたのが率直な感想です。2年間のソロ活動の間に、FLOWさんやDECO*27さんなど憧れのアーティストから楽曲提供をいただく機会もあって、制作現場を知ることができました。その経験を通して、CHiCO with HoneyWorksで自分がやるべきことがより明確になったのは大きな収穫ですね。例えるなら、一人暮らしをして初めて親のありがたみを知ったみたいな(笑)

――その”修行の成果”が今回の2枚のシングルにつながったと。

はい。まず『くすぐったい。』は、TVアニメ『キミと越えて恋になる』のヒロイン目線で歌った楽曲です。アニメを観てから聴くと、いろんな感想が広がると思います。また、デビュー当時を思わせる甘酸っぱく爽やかな青春ソングで、ファンの皆さんには懐かしさを感じてもらえるはず。ジャケットのイラストを描いてくださったヤマコさんも、当時のCHiCO with HoneyWorksを意識して描いてくださったと聞きいました。みんなが胸をドキドキさせたあの頃の気持ちがよみがえる楽曲になったと思います。『世界は恋に落ちている』のレコーディングのことを思い出しましたね。

――制作中に”くすぐったかった”エピソードはありますか?

『くすぐったい。』のレコーディング中、Gomさんが「CHiCOは何でも歌えて幅が広いから、どのテイクを使うか毎回悩んで大変だ」っておっしゃっていて。「いいテイクが多すぎて困る」みたいな感じで。10年も一緒にやっているのに、改めて褒められることってなかなかないし、私なら恥ずかしくて言えないから(笑)。そんなレアな褒め言葉をもらってすごくうれしくて、まさに”くすぐったかった”です。

――”越えた”と感じた瞬間は?

昔の自分を確実に越えたと思います。例えばレコーディングの時間。昔は色んなパターンを録らないと気が済まなかったし、デビュー曲『世界は恋に落ちている』では途中で泣きべそをかいて歌えなくなり、トータルで12時間もかかりました。でも今回は4〜5時間で終わりました。5時間以上短縮できたのは目に見える成長だと思います。

――自信がついたのですね。

そうですね。自分の中でこう歌いたいというイメージが明確になり、ディレクションにもすぐ応えられるようになりました。レコーディングで一番イライラするのは、曲の難しさやディレクションの無理難題ではなく、納得できる歌が歌えない自分自身に対してなんです。「なんでできないんだ!」って。特に私の場合、感情の揺れが声に出やすいので、レコーディングで自分の感情をコントロールする術を学べたのも、ソロ活動で得た大きな学びです。

■大学のOGが後輩に向けるイメージの『人生のオーケストラ』

――カップリング曲『人生のオーケストラ』はライブで聴きたい1曲です。

歌い出しが〈ようこそ〉で、赤いカーテンが開くような演出をいつかやりたいですね! CHiCO with HoneyWorksとしてデビューし、10年続けてきた今だからこそ歌える曲だと思います。1stアルバム『世界はiに満ちている』に収録された『ホーリーフラッグ』は、みんなと同じ目線で絆を深めながら冒険に出る歌でした。それから10年経ち、今回はみんなを迎える目線になっていて、自分の成長を感じます。コーラスはHoneyWorksサポートメンバーの男性陣が担当してくれています。

――最後の〈味わえ!〉と叫ぶ部分にはどんな気持ちを込めましたか?

全体的にはみんなを見守りつつ一緒に歌おうという気持ちですが、最後だけ強めに、みんなに人生を謳歌してほしいというエールを送っています。大学のOGが後輩に向けるようなイメージですね。みんなの背中を押せる歌がまた一つ増えました。早くライブで届けたいです。

■レコーディングは体育会系のノリ

――もう一枚の表題曲「戦場の華」は、TVアニメ『最後に一つだけお願いしてもよろしいでしょうか』のオープニングテーマです。

魔法の世界で物理攻撃があるなんて斬新ですよね。復讐に燃える女性ヒロインはよくいますが、拳で黙らせるヒロインはなかなかいません。指ぬきのグローブをはめて、しかも鋲付きで、ちゃんと仕留めにかかっていて、「なんて面白い作品なんだ」と思いました。

――CHiCOさんもスカーレットのような強さに憧れますか?

最近の女性はみんなそんな感じじゃないでしょうか。私も自分が憧れるアイドルを推すように、スカーレットがアイドルなら絶対に推したいですね。我が道を行くスカーレットを遠巻きに見ながら、「今日も麗しいわ」って言ってお慕い申し上げたいです(笑)。

――楽曲は非常にアツく、歌声もパワフルです。

CHiCO with HoneyWorksの楽曲で、ここまで強く尖った歌詞は初めてですが、スカーレットのキャラクターに合わせて私もノリノリでレコーディングしました。こういうロック曲は毎回、100メートル全力疾走するような感じで歌うので、今回は「パワーが落ちてきたから頑張って!」とHoneyWorksのメンバーから励まされながら、モチベーションを保ちました。

――「頑張れ!」はボーカルディレクションというより応援ですね(笑)。

そうですね。shitoさんは体育会系のノリで、「CHiCOならいけるっしょ、頑張れ!」って感じです。Gomさんとshitoさんではディレクションの仕方が違うのも面白いところで、Gomさんは一度歌ってから細かく淡々と修正を入れるタイプ。shitoさんは身振り手振りを交えながらアツく語ってくださる感じです。完成図はどちらも見えているけど、伝え方が違うのが面白いですね。

――『戦場の華』の学園ものMVも話題になっています。

ヒロインの髪型が昔の私の髪型と似ていて、「寄せてくれたのかな?」とニヤニヤしました(笑)。イラストは『ヒミツ恋ゴコロ』のMVも手掛けている、HoneyWorksのサポートメンバー・トウカさんが描いています。

■”HoneyWorks”に一つだけお願いしてもよろしいでしょうか

――カップリング曲『ラブホイッスル Alert!』について教えてください。

2017年のシングル『ツインズ』のカップリング曲『ラブホイッスル』のアンサーソングです。『ラブホイッスル』は女の子目線でしたが、『ラブホイッスル Alert!』はその相手の男の子目線。8年越しに男の子の心境がわかる仕掛けです。しかも男の子のセリフは声優の下野紘さんが担当してくれています。続きがありそうな終わり方なので、みんなソワソワしてくれるんじゃないかな。楽しみにしていてほしいです。

――来年1月には、CHiCO with HoneyWorks Zepp tour 2026『HELLO!!』を開催します。ツアーへの意気込みは?

約3年ぶりのツアーなので、私よりもみんなの方が「うわ〜懐かしい」って思ってくれるんじゃないかなと思います。初めてのツアータイトルが『HELLO』だったので、再始動の第一歩として挨拶を大切にしたい、でも第2章の始まりでもあるから「!!」を付けました。セットリストがどうなるか、ワクワクしながらみんなに予想してもらいたいです。東京・Zepp DiverCityはCHiCO with HoneyWorksとして初の会場なので、自分もすごく楽しみにしています。

――最後に、「”HoneyWorks”に一つだけお願いしてもよろしいでしょうか」と題して、HoneyWorksのメンバーに一言お願いします。

CHiCOを輝かせるために、いつもバラエティ豊かな素敵な楽曲を作ってくれてありがとう。でも、”難しすぎ”です(笑)! 『人生のオーケストラ』なんて、曲中に何度も転調があって、最後の〈味わえ!〉は最高音のロングトーンですから。でも頑張って常に出せるように練習して、ツアーに臨みたいと思います。