(C)防衛隊第3部隊 (C)松本直也/集英社

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累計発行部数1800万部突破の大ヒットコミックを原作としたアニメ『怪獣8号』の第2期が絶賛放送中! 防衛隊長官である四ノ宮功の死に日本中が震撼する中、カフカをはじめとした防衛隊の隊員たちは、強くなりたいといった決意を胸に、立ち塞がる試練を乗り越えていく。
今回は第18話で識別怪獣兵器(ナンバーズ)6の適性試験に挑んだ市川レノ役の加藤 渉と、レノをライバル視する古橋伊春役の新 祐樹に、それぞれ第2期の感想やレノと伊春が大活躍した第19話の裏エピソードなどを語ってもらった。

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――開幕から壮絶なストーリー展開が続いています。まずはそんな第2期についての感想からお聞かせください。

加藤:第1期の頃は、防衛隊に新たに入隊したカフカや同期隊員によるわちゃわちゃした雰囲気も垣間見え、シリアスな中にも明るさが目立つ印象がありました。でも第2期ではコメディーパートもありはしますが、みんなが死に物狂いで戦っている悲壮感が本当にすごくて。胸がギュッと痛くなるような話になっているなと思っていました。

新:「カフカが怪獣をぶち倒す」みたいな爽快さが第1期の見どころのひとつでしたが、第2期ではそれだけではダメな一筋縄ではいかない展開もいろいろ描かれているんですよね。強大な敵に対して、隊員たちがそれぞれどう備えていくのかが第2期の見どころだと感じています。

――カフカやキコルの奮戦むなしく、怪獣9号によって四ノ宮長官殉職という悲劇的な結末を迎えることになりました。第2期でのこの二人についてはどんな想いを抱いていますか?

加藤:カフカはやっぱり孤独に耐えているイメージがあります。周りの人が見守ってくれてはいますが、どうしても深まる怪獣化への恐怖を隠して笑っているみたいな痛々しさがあって。でもそんな孤独に立ち向かう姿こそが、王道のヒーロー像なんだろうなって思います。

新:福西(勝也)君のお芝居も、いい意味で深くなってますよね。キコルを演じたファイルーズ(あい)さんの演技も本当に素晴らしくて。

加藤:キコルは第2期で一番印象深いキャラだと思っていて。四ノ宮家の家族の絆も描かれていたのも印象的で、僕もファイルーズさんの胸に訴えかけるような演技に、思わず泣きそうになってしまいました。

――第4部隊に異動したレノと伊春についてはどう思っていますか?

加藤:レノは今回の異動については、ステップアップに必要な試練だと粛々と受け止めている印象があります。演じている僕としては、新しい場所で、新しい人たちと掛け合いができるのがすごく楽しみでした。

新:僕も第4部隊の緒方(ジュウゴ)隊長とガッツリ掛け合えるのは面白そうだと思ってはいたんですけど。伊春については、今すごく伸び悩んでいるんですよね。そんなこともあり、ライバル視しているレノと一緒に異動したことについては、『結果を出さないとまずい』という崖っぷちに立たされているような気持ちだったのではないかと思います。

伊春だったら6号スーツに大喜びしていた?

――それぞれご自身のキャラを演じるにあたって、第2期で心構えや演じ方を変えたところはありましたか?

加藤:キャラクター性や人物造形は大きく変わっていませんが、物語の内容が内容だったので。自分の中でより悲壮な感じというか、覚悟を決めて演じないといけないという想いはありました。

新:僕も基本的には変えずに演じようと思っていたんです。でも「伊春が打ち砕かれているところを描きたい」という監督からのディレクションがあったので、今までみたいな伊春の持ち前の明るさを一旦忘れてじゃないですけど、よりシリアスな演じ方にしていった感じがあります。

――お互いのキャラについては、どんな印象をお持ちでしたか?

新:レノについては「もうちょっと気楽にいこうよ」って思いますよね。分杭峠の戦いでは”責任怪獣”になっちゃってたし(笑)

加藤:”責任怪獣”(笑)

新:そんな風にどんどん自分自身で追い詰めていっちゃうレノなんですけど、戦いのセンスと強さは圧倒的なんですよね。そのすごさに伊春が嫉妬したり感心したりするところは、第1期から変わっていなかったりします。ライバル心というのも、徐々に芽生えているんですが、「本当の怪物は視界の外から現れた」って感じで、自分のことを軽々とぶち抜いていくレノの姿を何度も目の当たりにしているので、伸び悩んでいる自分と比べての葛藤みたいなものは伊春の心の中に常にあるんじゃないかなって思っています。

加藤:伊春って年上ではありますが、レノにとっては同年代の身近で気さくな存在で、すごく助けられているところがあります。伊春はレノをライバル視していますが、多分レノは伊春のことをライバルとは思ってないと思うんです。

新:そうだね(笑)

加藤:確かに同期として張り合う気持ちもありますが、伊春ほどムキになるようなこともなく。歳の近い同僚としてしか見ていない印象がありました。

――レノがナンバーズ6の適合者に選ばれたことについてはどう思われますか?

加藤:アニメではランニングの中で自問自答するオリジナルのシーンがありますが、迷っても迷わなくてもレノは絶対受け入れるだろうなって僕は考えていました。”責任怪獣”なので(笑)。誰かがやらなきゃいけなくて、できる人が自分ならやらなきゃいけないというのは、この作品においていろんな人が抱えている自己犠牲精神というか献身の心だと思うんです。レノは特にその想いが強いので、カフカと同じような痛々しさを感じていました。

新:伊春としては複雑ですよね。本来であれば怪獣を討伐するために出来る限りのことを常にみながしなければいけないわけで、そこに上下はないはずなんです。でも伊春が自分も活躍したい、ちゃんと怪獣を倒したいと思っていながら上手く出来ずにもがいているときに、才能にプラスして6号スーツまで手に入れたレノにはやっぱり心中穏やかでいるのは無理ですよね。特に伊春は専用スーツが着れるとなったら、恐れや責任を感じつつも「うっしゃ、やったー!」ってなるタイプだと思うんです(笑)

加藤:(笑)

新:なのでレノが上手く適合できないのを見てホッとした気持ちを抱いてしまうのも仕方がないのかなとは思っていました。嫉妬心もあるだろうし、「置いていかないでくれよ」という想いも多分あったはずなので。でも今回の分杭峠での戦いでお互いの認識が大きく変わったことで、僕としてはようやくレノと友達になれたような気がしています。いや、友達っていうよりも戦友かな。戦場に出て背中を預けるに値するじゃないですけど、信頼ができる存在として認め合えた感じがありました。

アフレコブースで監督と床に座っての話し合いも?!

――第19話、分杭峠討伐作戦でのお気に入りのシーンを教えてください。

加藤:やっぱり6号スーツを制御できずに倒れ込んだレノを、伊春が氷の壁をこじ開けて救い出すシーン。「そうだろう! なぁ」って言ってからの「なぁ、レノ」って優しく伊春がレノに手を差し伸べてくれるところにはグッときました。

新:僕も同じです(笑)。あのセリフだけど、演じ方としてはやりづらかったんだよね。気持ちの流れを作るのがすごく難しかったので。

加藤:精神世界と実世界が混ざっている感じがありました。

新:そうなんですよ。「そうだろう!」って言った後に、気持ちとしては優しくという流れになっていたので。精神世界と混ざり合っているからこそ、あのようなセリフだったわけなんだけど。

加藤:本当に素敵でした。リテイクがなかったのもすごいと思って。

新:ディレクションで、いろいろ言われてたんで(笑)。そのおかげで本番でも対応し切れたのかなって感じはあります。

加藤:僕は全体的にリテイクが多かったんです(笑)。宮さん(宮 繁之監督)のこだわりがすごく強かったので。

新:そうだよね。ディレクションもすごく強いこだわりを感じました。特にレノが心の中で聞こえる「弱い」という自分自身の声に追い詰められていくシーンとか、テンションについてすごく話し合っていたのは憶えています。

加藤:そのシーンの演技プランについては、僕自身もこだわりがありました。それに対して監督だけでなく原作の松本(直也)先生からも「こうしてほしい」というお話があったんですが、それらが僕の想定と違ってたんです。僕はどうしても自分が持ってきたものを演じたかったのですが、監督が見せたい演じ方ではないということで、収録時には宮さんがわざわざ僕の隣まで来て、床に座って話し合いを始めました(笑)

新:そうだったそうだった(笑)

加藤:結局僕も膝を付いて一緒に座りながら、このシーンの演じ方について詰めていきました。

――加藤さんは、このシーンにどんなこだわりをもって演じようとされてたんですか?

加藤:台本だと「トランスレノ」って書いてあったりする、レノの心の中で聞こえる自分自身の声についてなんですが、僕の中にもレノと同じように”トランス加藤”という存在がいて、時折かなりの悪口や暴言を投げかけてくるんです(笑)

新:(笑)

加藤:そのときのことを思い出しながら、このシーンの”トランスレノ”をやらせてもらおうと思いましたが、普段僕が”トランス加藤”に言われている内容のままだと、けっこうな暴言になってしまって(笑)。でも僕としては自分の実体験を演技に込めたいという想いがあったので、そのままの高い熱量で演じようとしたところ、宮さんからから「もっと淡々と」っていうディレクションが入りまして。

新:そうか、”トランス加藤”のテンションじゃダメだったんだ(笑)

加藤:そうなんですよ。そうやって話し合いをした結果、熱量としては逆方向の淡々とした言い方になったものの、セリフの中に僕としての気持ちを全部込めたって感じになりました。

新:こうした裏話なんかも踏まえて、配信とかで、このシーンをもう一回見直してもらえたら面白いんじゃないかなって思いますね。

――それでは最後に後半戦の見どころと合わせて、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。

加藤:功さんを取り込んだ怪獣9号による「怪獣の時代が始まる」という宣言通りに、人類に大きな危機が迫ってくることになります。その脅威に対抗するために、伊春やレノをはじめとした防衛隊のみんなが、どのようにパワーアップをして、各地に散っていた隊員たちが再集結をしていくことになるのかが、今後の注目ポイントになると思います。レノがカフカと共闘できるのかも僕的には気になるところではありますが、そんな成長したキャラクター同士の関係性なんかも楽しみにしてほしいと思います。

新:分杭峠での伊春とレノの戦いの決着がどうなるのかが気になっていると思いますが(笑)、カフカをはじめみんながそれぞれ試練を乗り越えて強くなっていく様子は見ていてワクワクするはず。今までとは違う強さで日本各地に群発する怪獣たちを、防衛隊の隊員たちがどうやってぶちのめしていくのか、ぜひ期待しながら見てもらえたなら嬉しいです。

加藤 渉(かとうわたる):7月17日生まれ。アイムエンタープライズ所属。主な出演作は『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』(愛城恋太郎)、『勇者が死んだ!』(トウカ・スコット)、『おかしな転生』(スクヮーレ=ミル=カドレチェク)、『ダンジョン飯』(カブルー)ほか。

新 祐樹(しんゆうき):3月6日。賢プロダクション所属。主な出演作はTVアニメ『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』(シャア・アズナブル)、『うちの会社の小さい先輩の話』(篠崎拓馬)、『東京リベンジャーズ』(花垣武道)、『WIND BREAKER』(音羽律)、『特装合体ロボ ジョブレイバー』(ファイヤブレイバー)ほか。

(C)防衛隊第3部隊 (C)松本直也/集英社