家づくりで必ず注目したい「近所のゴミ集積所」事情。「近くて便利」が“意外”な落とし穴に
家づくりの最初のプロセス「土地探し」。ここで、駅までのアクセスや日あたりなど、さまざまな要素をチェックしますが、そのなかで見落としがちなのが「ゴミ集積所の場所」。じつは、家を建てる上でこれが意外と重要なポイントに。今回は、「ゴミ集積所から徒歩10秒の場所に家を建てた」という、宅地建物取引士の資格をもち、住宅関連の仕事もしているライターが、実際に住んでわかったことを詳しく語ります。

土地探しで意外と盲点なのが「ゴミ集積所の立地」

わが家の敷地とゴミ集積所の位置関係は、上の図のとおりです。
ゴミ集積所は家の玄関を出てすぐ左手の位置にあります。玄関からゴミ出しに行くと、おそらく徒歩10秒もかかりません。
ゴミ集積所が近いメリットとしては、なんといっても「ゴミ出しがとにかくラク」という点です。朝の忙しい時間帯でもサッと出しに行けるのは本当に助かります。また、雨の日でもあまり濡れずにすみます。実際、私自身は傘をささずに走ってゴミを出しているくらいです。
ゴミ捨ての面倒な点は、分別ごとに曜日や時間帯が決められていること。でもこのくらいの距離だと、気がついたときにパッと出しに行けるのでかなり気がラクです。
ゴミ集積所と自宅が近い「メリット」3つ
わが家は2年ほど前に家を建て替えています。ゴミ集積所が近いことによるデメリットの一部には、家を建て替えたことで解消されたものもありますが、そういったものも含め、リアルな体験をもとに、よかったこと(メリット)・気になること(デメリット)を紹介します。
まずは、ゴミ集積所が近くてよかったことを3点挙げてみましょう。
●メリット1:ゴミ出しがとてもラク
やはりいちばんのメリットは前述したように「ゴミ出しがラク」なことです。ゴミ集積所が近いと、日々のゴミ出しが非常に簡単で便利。たとえば、ダンボールや古紙、粗大ゴミなど、重くてかさばるものを持っていくときなどは、「近くてよかった」と実感します。
●メリット2:雨の日も苦にならない
雨の日や寒い朝でも、近ければあまり濡れることも凍えることもなく、ゴミ出しが可能。わが家くらい近ければ、年配の方や小学生くらいのお子さんでも、あまり負担なくゴミ出しができるはずです。
●メリット3:ゴミ捨ての日を忘れにくい
ゴミ集積所が玄関から見える位置にあるので、ゴミを出す日を忘れにくくなります。
わが家の場合、出勤時にゴミ集積所にゴミが出されているのを見て、「あ、今日は〇〇のゴミの日だった」と気づくこともしばしば。ついうっかり忘れてしまった…なんてことはほぼなくなりました。
ゴミ集積所と自宅が近い「デメリット」3つ

ゴミ集積所が近くにあることのデメリットは、以下の3点に要約できます。
●デメリット1:ゴミ捨ての音が気になる
これは経験しないとなかなかわからないと思いますが、ゴミ出しの音は、「騒音」と言えるレベルでうるさいです。
とくに、ビンや缶の日などは回収日の前夜遅くにゴミを出す人もおり、ビンや缶同士がぶつかる音が騒々しかったです。早朝のゴミ出しの音で目が覚めることもよくありました。
ですが、2年ほど前に家を建て替えてからは、家の断熱・気密性が高くなり、外の音も遮断できるようになって、安眠できるようになりました。
●デメリット2:夜に巡回する不審な回収業者
2つ目は回収業者の問題です。フライパンなどの金属が出される、燃えないゴミの日や粗大ゴミの回収日の前夜には、ゴミを物色する業者がゴミ集積所に現れたりします。
こうした業者に対しては、はり紙などで注意喚起したところで意味がありません。今のところ実害はありませんが、家の周囲をうろつかれるのは、あまり気持ちのいいものではありません。
●デメリット3:朝のちょっとした“渋滞”
筆者の自宅の近所は、年配の方が多いこともあり、クルマでゴミ出しに来ている人も少なくありません。
こうしたクルマが朝に集中するため、ゴミ集積所の周囲でちょっとした渋滞が発生することも。クルマで出かけるときには気をつけていないといけません。
ゴミ集積所の管理状況にも注意
「ゴミ集積所」というと、悪臭が漂ったり、カラスがゴミをまき散らしたり、虫が発生したりといったことも気になる、という声も耳にします。
わが家の場合、町内会でゴミ集積所がきちんと管理されているので、ゴミがあるのはほんの数時間程度。カラスよけのネットもかけられているので、カラスや野良犬などに荒らされることもありません。
住民のゴミ捨てのマナーも悪くないので、回収日以外はゴミ集積所もきれいなものです。
ただし、地域によってはマナーの問題や分別が守られていないこともあるようです。土地探しの際には、ゴミ集積所の管理状況もチェックしておくと安心です。
自宅近くにあるゴミ集積所が「使えない」ことも
ゴミ集積所が家の近くにあると、とても便利です。しかし、その一方で、音や人の出入りが気になることもあります。
ですから、もしゴミ集積所のすぐそばに家を建てることになったら、窓には防音性の高い樹脂サッシを選ぶなど、気密性のしっかりした家づくりを意識することをおすすめします。
また、注意しておいてほしいのが、ゴミ集積所の管理は、基本的に市町村ではなく「自治会」がしているということ。
つまり、「このゴミ集積所が敷地から近いから便利そう!」と思っても、じつはそこが隣の自治会のエリアで、わが家からはもう少し遠い別のところまで捨てにいかなくてはならない…ということもありえます。
ゴミ集積所の場所は、住民の方が善意で自宅前のスペースを提供しているケースも少なくありません。そういった場所は、住民間のトラブルや相続などをきっかけに、突然使えなくなる可能性も…。
実際、私が自治会の役員をしていたときに、諸事情によりゴミ集積所が1か所廃止になる、ということも起こりました。写真は、電柱のところにあったゴミ集積所がなくなってしまった様子です。
土地探しのときは、日当たり、駅からの距離などに目がいきがちですが、「どこにゴミ集積所があるか」「だれが管理しているか」も、ぜひチェックしてみることもお忘れなく。
