私たちが住む天の川銀河とアンドロメダ銀河(M31)は接近し続けていて、数十億年後に衝突・合体すると予想されてきました。


ところが、フィンランドの研究者らのチームが最近発表した研究成果によれば、この確率はもっと低いかもしれません。


【▲ 約250万光年先の銀河「アンドロメダ銀河(M31)」(Credit: KPNO/NOIRLab/NSF/AURA/Adam Block)】

100億年以内に直接衝突する確率は“2分の1”?

研究チームはハッブル宇宙望遠鏡とガイア宇宙望遠鏡の観測データを使用して、100億年後までを予想する10万回のシミュレーションを実施。


その結果、天の川銀河とアンドロメダ銀河が今後100億年以内に直接衝突する確率は、約50%だと結論付けられました。


シミュレーションの半数では、約200キロパーセク(約65万光年)以下の距離を隔ててすれ違った後、再び接近して最終的に合体。40〜50億年後に正面から衝突する確率は、わずか2%程度でした。


一方、残りのケースでは十分に接近することなくシミュレーションが終わる結果となりました。


シミュレーションでは互いの伴銀河の影響も考慮

今回の研究では、天の川銀河とアンドロメダ銀河に加えて、双方の伴銀河(衛星銀河)である大マゼラン雲(LMC)とM33の動きも考慮してシミュレーションが行われました。M33は合体する確率を高め、大マゼラン雲は反対に確率を低くするような影響を及ぼすといいます。


研究チームは、天の川銀河をはじめ数十個の銀河が属する局所銀河群の未来はまだ未知数であり、予測を行うためにはより正確な観測データが必要だと指摘しています。


【▲ 実際の銀河で示した、予想される天の川銀河とアンドロメダ銀河の未来。1: 離れたまますれ違う(画像はM81とM82)。2: 接近して相互作用する(画像はNGC 6786とUGC 11415)。3: 衝突・合体する(画像はNGC 520)(Credit: Science: NASA, ESA, STScI, DSS, Till Sawala (University of Helsinki); Image Processing: Joseph DePasquale (STScI))】
ひとことコメント

100億年といえば宇宙の年齢の約7割。1人の人間からすれば途方もなく遠い未来を予測することの難しさを改めて感じます。(編集部)


 


文/ソラノサキ 編集/sorae編集部


関連記事1000万年前に天の川銀河の中心でブラックホールが合体?(2025年4月18日)天の川銀河の新たな伴銀河を2個発見 数が “少なすぎる” から “多すぎる” 問題へ(2024年7月23日)天の川銀河と合体した銀河の痕跡を新たに発見 「シャクティ」と「シヴァ」と命名(2024年3月30日)参考文献・出典NASA - Apocalypse When? Hubble Casts Doubt on Certainty of Galactic CollisionESA - Hubble and Gaia revisit fate of our galaxySawala et al. - No certainty of a Milky Way-Andromeda collision (Nature Astronomy)