自分のペースでじっくり楽しめる「ひとり温泉旅」の魅力とおすすめのシーズンについて紹介します。「ひとり温泉は、4月中旬~6月上旬がベスト」と話すのは、温泉ジャーナリストとして各地の温泉を訪れ、今まで浸かった温泉は3600を超えるという植竹深雪さん。その理由をお聞きしました。

ひとり旅の魅力は「自由」なこと

ひとり温泉旅。

なんといっても「自由」なのが魅力的です。

もちろん初めは、ひとりで温泉宿に泊まることへの不安もかなりありました。でも、勇気を出して実際に行動してみると、杞憂に終わったのです。好きなだけ温泉に入り、その土地の郷土料理に舌鼓をうち、地酒をいただき、ほろ酔いになって…。部屋でゴロゴロして、また温泉に入ったら眠くなって就寝…。翌朝、目覚めの温泉に入り、朝食をいただき、湯宿近くを散策したり二度寝したりしてチェックアウト。

人目を気にせず、自分のペースで、思うがまま湯旅時間を過ごすことが許されるのは、最高に贅沢だなと思います。

ひとり温泉の「ベストシーズン」は4月上旬~6月上旬

温泉のベストシーズンというと、多くの方は「秋」と答えるのかもしれません。少し肌寒さが感じられるようになると温泉が恋しくなり、秋の行楽シーズンに色づく紅葉と露天風呂を楽しみたいな…と。

確かに秋もいいのですが、紅葉のジャストな時期はやはり人気で、湯宿も予約が取りにくくなるし、現地では周辺の道路が大渋滞するほど人で溢れるので、どうしても目的地までかなりの時間がかかってしまうものです。

もちろん場所によっても異なりますが、じつは花冷えの時期を過ぎた春から梅雨入り前の新緑がまぶしい季節(4月中旬~6月上旬)が穴場だし、みなさんにオススメしたいなと思っています。

とくに、GWが明けた直後は人が急に動かなくなりがちなので、かなり予約が取りやすくなります。しかも、連休の時期よりもリーズナブルになっていることが多いのです。この時期に、鮮やかな若葉を眺めながら浸かる露天風呂はすばらしいし、なんだか新緑からパワーをもらえるような感覚になります。

意外と大事な「虫」問題

そしてじつは、多くの方が意識していない大事なポイントが「虫が少ない」ということです。

露天風呂は泉質や場所にもよりますが、虫でにぎわいがち。虫よけスプレーが置いてある宿もありますが、やはり虫がいるとなると、ゆっくりくつろいで湯浴みをするわけにはいきません。

とくに二酸化炭素泉などの炭酸ガスが溶けた湯の露天風呂は、アブやブヨがたくさん寄ってきます。私もある程度の対策はしていても、何度も被害に遭ってきました。もともと蚊にも刺されやすいので、虫が寄ってきやすい体質というのもあるかもしれませんが…。

ひとり温泉旅中に、虫はできればお目にかからずにいたいもの。以前、隣の部屋から夜中に「わ! 虫だ!」という悲鳴が聞こえてきたこともありました。でも夜中だと、宿の人を起こすわけにはいかないし、湯宿によっては宿主の自宅が別のところにあるので、夜間は不在の場合もあります。

都会に住む方に多い印象ですが、とくに虫が苦手な方は、夏以外の季節を選ぶことをオススメします。そんな視点からも考えてみると、やはり梅雨入り前までの風薫る時期がベストなのかなあと思っています。

やはり狙い目は「閑散期」

ひとり温泉旅は友人や家族と行く旅とは違い、誰かと予定を合わせる必要がなく、思い立ったときにふと出かけられるので、多くの人が一斉に旅に出る期間を避けると、かなり予算を抑えることができます。

連休の前後が比較的、宿の値段も下がりがちなので、旅のスケジュールが組めるならば狙いたいところ。閑散期のほうが温泉宿の選択肢も広がります。

じつは、多くの温泉宿では、ひとりで宿泊すると追加料金が発生したり、そもそもプランの価格が2~3割増しに設定されていたりするところが多いです。

だからこそ、閑散期の少し値段が下がりがちな時期をチェックして、少しでもお得に湯旅へ出かけられたらいいですよね。