ブランドリセールテック企業のアーカイブ(Archive)が、新たに巨額の資金調達ラウンドを終えた。同社はニューバランス(New Balance)、ザ・ノース・フェイス(The North Face)といったブランドにリセールインフラを提供している。アーカイブは2月4日、エナジャイズキャピタル(Energize Capital)から3000万ドル(約45億5500万円)の追加資金を獲得し、総調達額は5400万ドル(約82億円)となった。アーカイブの共同創業者兼CEO、エミリー・ギティンズ氏によれば、同社はこの資金を「グローバルにおける事業拡大の加速」に利用する計画であり、新たなブランドパートナーや既存顧客向けの新製品を提供することを約束している。ブランドリセールはここ数年、競争が激化している分野であり、アーカイブやトローブ(Trove)といった企業がリーバイス(Levi's)、パタゴニア(Patagonia)、カナダグース(Canada Goose)といった主要アパレルブランドと契約を結んだことがたびたび報じられてきた。トローブが同分野の競合他社だったリキュレート(Recurate)を2024年8月に買収し、ブランドリセールの80%のシェアを手中に収めたことで、競争は激しさを増している。熾烈な競争と活発な投資から、ブランドリセールが依然として中古品ブームを収益化しようとしているファッションブランドのあいだで関心を集めていることがわかる。Z世代のワードローブの実に40%が中古品だという推定もある。アーカイブのパートナーのなかには、中古品売上が総売上の推定10%を占めるとしているブランドもある。スレッドアップ(ThredUp)の2024年の報告によれば、すでに160以上の主要アパレル小売企業がブランドリセールプログラムを運営している。
リセールは需要あり
「アーカイブは、リセールがスケール可能なビジネスチャネルであることを証明し、ブランドにとって新たな収益性のある売上カテゴリーを開拓した」と、ギティンズ氏は米Glossyの取材に語った。「巨大なビジネスチャンスであり、我々の予想ではまだ参入していないブランドも含め、すべてのブランドは今後数年以内にリセールビジネスを立ち上げるだろう」。ギティンズ氏はまた、アーカイブは獲得した資金を全世界でのエンジニアリング人材の採用、および新規ブランドパートナーの獲得に投資すると述べ、アパレル、フットウェア、家庭用品、家具、電化製品、アウトドア製品などのカテゴリーを視野に入れるとした。「リセールの人気が消費者のあいだで圧倒的であること、またリセールがブランドにとって重要な収益性のある成長機会であることは証明済みであり、売上の拡大、忠実な顧客の獲得、持続可能性の推進を一挙に実現できる」と同氏は述べた。さらに、今回の資金獲得により、アーカイブはグローバルにエンジニアリング人材の採用を継続できるだろうと補足した。アーカイブのグローバル志向はクライアントのブランドからも見てとれ、スウェーデンのフェールラーベン(Fjällräven)、英国のアーケット(Arket)、オランダのスタジオ・アネローズ(Studio Anneloes)、フランスのカフェ・ド・シクリステ(Café du Cyclistes)などが名を連ねる。これは競合のスレッドアップとは対照的な戦略だ。スレッドアップは2024年末に欧州から撤退し、現在は米国事業に専念している。
消費者により持続可能な選択肢
2024年12月、トローブのテリー・ボイルCEOは米Glossyの取材に対し、欧州市場はリセールに極めて有利だと述べている。「消費者は米国以上に(リセールへの)意識が高い」とボイル氏は言い、「こうした関心を高めるようなEU法が可決されており、修理の権利(が欧州で認められたこと)はリセール市場を大いに後押ししている」と続ける。エナジャイズキャピタルのプリンシパルを務めるアイリーン・ワリス氏は、資金調達ラウンドを終えたのちにアーカイブの取締役に就任した。同氏によれば、リセールは投資対象としてもますます魅力的になっている。「我々はここ数年、リセール市場と循環経済の動向を注視してきた」と、ワリス氏は声明で述べている。「過去10年のあいだに、小売業界は途方もない規模の継続的変化を経験した。世代の変遷に従い、消費者がより持続可能な選択肢を志向するようになったことが、その原動力だ」。[原文:Branded resale competition increases as Archive secures $30 million funding round]Danny Parisi(翻訳:的場知之/ガリレオ、編集:島田涼平)