優勝セレモニーで「生涯ドジャース」宣言をしたクレイトン・カーショー(C)ロイター

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ドジャースの生え抜き左腕クレイトン・カーショー投手が4日(日本時間5日)、来季年俸1000万ドル(約15億円)の契約オプションを破棄しフリーエージェント(FA)になったと、米地元紙『ロサンゼルス・タイムズ』のジャック・ハリス記者ら米複数メディアが報じた。
カーショーは1日(同2日)の優勝セレモニーのスピーチで涙ながらに「生涯ドジャース」宣言をしたばかり。このオプション破棄は移籍のためではなく、新たな契約を結ぶためのものだという。

■FAは「新契約を結ぶため」と米記者


2008年に入団してからドジャース一筋。突如FAが発表された通算212勝のレジェンド左腕は、来季もドジャースで復帰の見通しだ。
ハリス記者は自身のXで、カーショーのFAについて言及。「彼がオプションを断ったのは今週、つま先と膝の手術を受け、新しい契約を交渉する前に自分の状態を確認したいという理由によるところが大きい。両陣営とも来年彼がドジャースに復帰すると確信している」と再契約を結ぶためのものだと伝えた。
カーショーは今年2月に1年500万ドル(約7億6500万円)と、2年目にも同額のオプション付きで再契約。登板数による出来高により来季のオプションは1000万ドル(約15億3000万円)となっていた。
カーショーは肩の手術を行った影響で7月下旬からマウンド復帰。しかし、8月末には左足親指を痛めて再び戦線を離脱した。今季は7試合に登板して2勝2敗、自己ワーストの防御率4.50でシーズンを終えた。また、ポストシーズンでの復帰を目指したが、回復が追いつかず出場には至らなかった。

■「複数年契約を得るため」との見方も


現地メディア『ドジャース・ビート』によると、カーショーは今オフに左足の指と半月板の2度手術が必要だと話しており、復帰時期は未定だという。
記事を書いたコーディ ・スナベリー記者は「カーショーがどのような契約を結ぼうとしているのかは興味深い。なぜなら、もしそれが複数年契約であれば、すでに殿堂入りしている彼のキャリアの最後の契約になる可能性が高いからだ」とし、契約期間は来年3月に37歳の誕生日を迎えるレジェンドの引退時期にも関わると指摘。
米データサイト『Spotrac』によると、カーショーの市場価値は710万ドル(約11億円)で、契約破棄した1000万ドルの選手オプションよりも低い。そのため、「ロサンゼルスでのキャリアを締めくくる1、2年の追加年数を得る手段かもしれない」とレジェンドが複数年契約を希望しているのではと推察した。
カーショーは来季でドジャース18年目を迎えるレジェンド投手。通算212勝でサイ・ヤング賞3度、リーグMVP獲得歴もある。通算2968奪三振で、3000奪三振の大記録まであと32奪三振に迫っている。