クリスマスケーキにも値上げの波…“卵の価格高騰”が洋菓子店や家庭に影響 平均卸売価格が今年の最高値更新
名古屋の百貨店では10月30日、早くもクリスマスケーキの予約受付が始まり、多くの人で賑わっています。しかし、かつての「物価の優等生」の卵の値段が上がり続けている影響が出ていました。
■2023年より約1割アップ…クリスマスケーキにも影響
ジェイアール名古屋タカシマヤでは30日、開店直後にもかかわらず、長い行列ができていました。お目当ては「クリスマスケーキ」です。
30日から、早くもクリスマスケーキの予約受付が始まりました。毎年大人気の、いちごをふんだんに使ったショートケーキや、名古屋市千種区の本山に本店がある人気店「プラス・オ・ソレイユ」のケーキは、シャインマスカットをのせた鮮やかな一品です。
しかし、クリスマスケーキにも値上げの波が押し寄せています。原材料費や物流コストなどの上昇で、価格は2023年より1割ほどアップしています。サイズをひと回り小さくしたり、装飾を控えめにして価格を抑えたケーキも販売されていました。
客:
「ケーキが好きで、カルヴァさんのファンで、そのケーキを目的に来ました。8時50分くらいから並んで11番目でした」
別の客:
「ずいぶん高くなりましたね、2割くらい高いんじゃないかな。ケーキに限らず何でも上がっているからしょうがないよね。一種のセレモニーだから、なんだかんだ買いますけどね」
今後、とくに洋菓子店や家庭に影響が出そうなのが、「卵の値上がり」です。夏の猛暑の影響などで、卵の生産量が減少しています。
「JA全農たまご」によると、Mサイズ1キロあたりの平均卸売価格は3カ月連続で上昇し、10月30日時点で285円と、2024年の最高値を更新しています。
■値上がりの理由は…1パック約10円ほど高く
卵は2023年、鳥インフルエンザなどのため高騰しました。その後、一旦は落ちついていましたが再び値上がりし、今は2023年の同時期と比べて、1パックあたり10円ほど高くなっています。
JA全農たまごによると、エサ代の高騰に加え、夏の厳しい暑さでニワトリが卵を産まなくなったことが原因で、東海3県を含む西日本のほうが猛暑の影響が大きく、値上がりもより激しいということです。
家計にとってさらに厳しいのが、電気・ガス代も値上げです。11月請求分の電気料金は、平均的な使用量で8031円と、前月に比べ403円高く、ガス料金も6502円で235円高くなります。
政府が酷暑対策として実施している補助金が8月・9月に比べて減るのが大きく、12月にはこの補助金がゼロになるので、電気・ガスあわせてさらに1000円ほど高くなりそうです。