【天皇賞秋/穴ライズ】連敗はノーカン可能の実績馬が「地の利」で再浮上 想定“8人気”以下の逆襲

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ハイレベルなメンバーの揃った第170回天皇賞・秋(27日/GI・東京芝2000m)は、近年こそ大きな波乱のないものの、一昔前は「1番人気が勝てない」と言われていたほど波乱の歴史があるレース。忘れたことにやってくる大荒れに備え、穴馬への注意は必須だ。
本記事では「穴馬をアナライズ(分析)する」をテーマに穴馬候補をピックアップ。ここでは「タスティエーラ」を取り上げる。

■タスティエーラ

昨年の日本ダービー馬、タスティエーラ。3歳時にはクラシック戦線に皆勤し、皐月賞ではソールオリエンスの2着、菊花賞でもドゥレッツァの2着と、三冠すべてで連対を果たしている。年長馬との初対戦となった有馬記念では、残り200mの地点で両サイドから挟まれる大きな不利があって6着に敗れたものの、その脚力が世代上位であることは明らか。今年はさらなる飛躍が期待されていた一頭だった。
しかし、その後は精彩を欠くレースが続いている。今年初戦の大阪杯では、輸送後にカイ食いが悪く、休み明けにもかかわらず馬体重がマイナス4キロでの出走。1番人気に支持されながらも、見せ場なく11着に沈んでいる。続く天皇賞・春でも調子が戻らず、7着に敗退。いずれのレースも関西圏で行われ、長距離輸送がこの馬のポテンシャルを削っていた。
今回は久々の関東圏でのレースとなり、「地の利」を十分に生かせる状況。特に、ダービーを含む2勝を挙げている東京替わりはプラス要素となるはずだ。この中間は、同厩舎のダノンベルーガと再三にわたる併せ馬で調整され、23日の最終追い切りでは美浦ウッドでキビキビとした動きを披露。春のデキとは雲泥の差で、調子が上向いているのは明らかだ。リバティアイランドやレーベンスティールといった4歳馬に注目が集まっているが、世代のエースとしてタスティエーラがその実力をここで改めて示す。