中国、24年の成長率目標達成への自信強まる 国家統計局

ライトアップされた重慶の夜景。(8月29日撮影、重慶=新華社記者/王全超)

 【新華社北京10月22日】中国国家統計局の盛来運(せい・らいうん)副局長は18日、国務院新聞(報道)弁公室が開いた記者会見で、1〜9月の経済運営状況や新たな景気刺激策の実施効果からみると、経済の安定回復の推進に有利な条件が増えており、24年の国内総生産(GDP)成長率を5.0%前後とする所期目標を達成への自信が強まったと明らかにした。

  1〜9月のGDP成長率が4.8%となり、通年目標の達成に向けて確かな土台が築かれたとの見解を示した。この数値は容易に得られたものではないとし、今年はマクロ環境が複雑で変化に富み、特に外部からの圧力が持続的に増大し、国内も構造転換の正念場を迎えているにもかかわらず、中国経済は圧力に耐え、安定基調を維持したと強調した。これは中国経済が高い強靭(きょうじん)性と潜在力を備え、この伸びが持続的な経済回復の土台となることを十分に証明しているとした。

中国、24年の成長率目標達成への自信強まる 国家統計局

江蘇省無錫市のスーパーで野菜を選ぶ買い物客。(1月12日撮影、無錫=新華社配信/還月亮)

 9月の経済運営に前向きな変化が見られたことも発展への自信を強めたとし、「自信さえあれば企業は進んで投資を行い、消費者は進んで消費する。一部の期待指標にも前向きな変化が表れている」と述べた。

 一部の先行指標の前向きな変化も経済の安定・上向き基調を十分に示している。同氏は10月上旬の電力消費量や生産手段の価格の変動、国慶節連休期間(1〜7日)の消費状況を例に挙げ、これらはいずれも10〜12月の経済が安定・回復基調を維持する公算が大きいことを示していると説明した。

 同氏は「価格、特に生産手段の価格は経済運営の極めて重要な先行指標だ。モニタリング対象となる重要な生産手段50種類のうち、10月上旬の価格が9月下旬より上昇したのは33種類、横ばいは3種類で、低下したのは14種類にとどまった。一方、9月中旬は9月上旬比で上昇が18種類、横ばいが2種類、低下が30種類だった。価格の上昇は企業の経営状況の改善に役立つ。例えば鋼材や化学製品の価格にはいずれも安定回復を示す前向きな変化が見られた」と述べた。その上で、総合的に判断すると、10〜12月の経済は9月の安定・上向き基調を維持するはずだとし、通年目標の達成に大きな自信があるとした。