香港大引:ハンセン0.1%高で反発、自動車セクター上げ目立つ
22日の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比20.49ポイント(0.10%)高の20498.95ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が22.44ポイント(0.31%)高の7363.00ポイントと反発した。売買代金は1548億380万香港ドルに縮小している(21日は1955億6330万香港ドル)。
中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。今年の経済成長目標(5.0%前後)を達成するため、中国当局は財政出動など追加の刺激策を打ち出すとの見方が根強い状況だ。当局はこれまでにも、金融緩和など支援策を矢継ぎ早に打ち出している。また、中国当局の市場支援策もプラス。中国人民銀行(中央銀行)が先ごろ、上場企業の自社株買い、大株主による上場企業株の買い増しを支援する再融資制度を創設。ほか、証券会社、ファンド、保険会社が株式を購入するため、人民銀から流動性を引き出せるようにするスワップ制度「SFISF」の正式始動を公表した。本土マーケットの下値不安が薄らいでいる。
ただ、上値は重い。本土・香港マーケットで1〜9月期決算の発表がスタートする中、企業業績の動向を見極めたいとするスタンスが強まっている。米長期金利の上昇も逆風。昨夜の米債券市場で米10年債利回りの上昇が加速し、7月下旬以来、約3カ月ぶりの高い水準を付けている。香港は金融政策で米国に追随するため、域内金利の上昇も懸念された。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が7.1%高、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が5.0%高、オンライン医療の京東健康(6618/HK)が3.4%高と上げが目立った。理想汽車などEV関連については、一部アナリストが「直近の中国EV販売は予想を上回って伸びている」と指摘したことも好感されている。
セクター別では、発電や設備の電力関連が高い。華能国際電力(902/HK)が4.8%、華電国際電力(1071/HK)が4.4%、華潤電力HD(836/HK)が3.0%、ハルビン電気(1133/HK)が5.7%、上海電気集団(2727/HK)が2.5%、東方電気(1072/HK)が2.2%ずつ上昇した。親会社からファナック(6954/東証)との合弁会社(産業用ロボット事業)を買収すると発表したことが引き続き材料視されている(前日は3.0%逆行高)。2022年1月以来の高値水準を回復した。
証券セクターもしっかり。招商証券(6099/HK)が3.4%高、申万宏源集団(6806/HK)が2.2%高、華泰証券(6886/HK)が2.1%高、中国国際金融(3908/HK)が1.8%高で引けた。
半面、香港の不動産セクターはさえない。新鴻基地産発展(16/HK)が2.1%安、領展房地産投資信託基金(823/HK)が1.6%安、九龍倉置業地産投資(1997/HK)が1.2%安、新世界発展(17/HK)が1.1%安で取引を終えた。
一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.54%高の3285.87ポイントで取引を終了した。消費関連株が高い。電力株、インフラ建設株、資源株、医薬株、不動産株、証券株なども買われた。半面、ハイテク株の一角は安い。銀行株、軍事関連株も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。今年の経済成長目標(5.0%前後)を達成するため、中国当局は財政出動など追加の刺激策を打ち出すとの見方が根強い状況だ。当局はこれまでにも、金融緩和など支援策を矢継ぎ早に打ち出している。また、中国当局の市場支援策もプラス。中国人民銀行(中央銀行)が先ごろ、上場企業の自社株買い、大株主による上場企業株の買い増しを支援する再融資制度を創設。ほか、証券会社、ファンド、保険会社が株式を購入するため、人民銀から流動性を引き出せるようにするスワップ制度「SFISF」の正式始動を公表した。本土マーケットの下値不安が薄らいでいる。
ただ、上値は重い。本土・香港マーケットで1〜9月期決算の発表がスタートする中、企業業績の動向を見極めたいとするスタンスが強まっている。米長期金利の上昇も逆風。昨夜の米債券市場で米10年債利回りの上昇が加速し、7月下旬以来、約3カ月ぶりの高い水準を付けている。香港は金融政策で米国に追随するため、域内金利の上昇も懸念された。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が7.1%高、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が5.0%高、オンライン医療の京東健康(6618/HK)が3.4%高と上げが目立った。理想汽車などEV関連については、一部アナリストが「直近の中国EV販売は予想を上回って伸びている」と指摘したことも好感されている。
セクター別では、発電や設備の電力関連が高い。華能国際電力(902/HK)が4.8%、華電国際電力(1071/HK)が4.4%、華潤電力HD(836/HK)が3.0%、ハルビン電気(1133/HK)が5.7%、上海電気集団(2727/HK)が2.5%、東方電気(1072/HK)が2.2%ずつ上昇した。親会社からファナック(6954/東証)との合弁会社(産業用ロボット事業)を買収すると発表したことが引き続き材料視されている(前日は3.0%逆行高)。2022年1月以来の高値水準を回復した。
証券セクターもしっかり。招商証券(6099/HK)が3.4%高、申万宏源集団(6806/HK)が2.2%高、華泰証券(6886/HK)が2.1%高、中国国際金融(3908/HK)が1.8%高で引けた。
半面、香港の不動産セクターはさえない。新鴻基地産発展(16/HK)が2.1%安、領展房地産投資信託基金(823/HK)が1.6%安、九龍倉置業地産投資(1997/HK)が1.2%安、新世界発展(17/HK)が1.1%安で取引を終えた。
一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.54%高の3285.87ポイントで取引を終了した。消費関連株が高い。電力株、インフラ建設株、資源株、医薬株、不動産株、証券株なども買われた。半面、ハイテク株の一角は安い。銀行株、軍事関連株も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)