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 2度のワールドシリーズ制覇を経験している前オリックス・コーチの田口壮氏(55)が22日、MBSテレビ「よんちゃんTV」(月〜金後3・40)に出演し、25日から開幕するドジャース対ヤンキースのワールドシリーズを展望した。

 今年は日本でも大谷翔平と山本由伸が所属するドジャースが勝ち上がってきたこともあり、日本でも大変な注目を集めるカード。また、全米でも人気を二分する2チームとあって、田口氏も「誰もが見たい、誰もが望んでいるカード」と、米国でも圧倒的な注目度となっていることを指摘した。

 その中で田口氏が最も頑張ってほしいと願っているのは山本。オリックスの2軍監督時代にルーキーとして入団してきた、まさに教え子だ。

 当時から「パフォーマンス的にはメジャーを意識させるものがあった」と、その素質は群を抜いていた。中でも舌を巻いたのは状況を把握する能力。2軍で初先発した時のことは今もよく覚えている。「最初にランナーを出したときにセットに入ると、相手の三塁コーチに動きがあったんです、クセがわかったんだと思うんです。そのコーチの動きを見て一塁にけん制して、そしたらランナーがアウトになったんです。最初の最初なのに凄い冷静で、周囲が完全に見えていました。驚きました」

 そんな山本でもポストシーズン初戦には「緊張していたのかも」と、本来のパフォーマンスにはほど遠かったように見えた。そのため、ワールドシリーズも「できれば1戦目より2戦目にいってほしい」と希望を語る。「初戦はプレッシャーが凄い。チームを背負うことになるし、マスコミの数もケタ違いで雰囲気に飲まれる選手もいると思う」と独特の雰囲気になるという。ただ、本来の投球をすれば「ジャッジ、ソトらヤンキース打線でも、持ってる球を駆使したら打ち取れると思う」と太鼓判を押した。

 優勝予想は「若干ドジャースに分がある」と見ている。「ドジャースはメインの選手はもちろんですが、周りで支えている選手の調子がいい。そこが機能するのではないか。ヤンキースはそこが少し機能していないので」と冷静に分析していた。