中国の実弾撃演、「抑止効果」拡大の一環か 台湾国防部が指摘

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[台北 22日 ロイター] - 台湾国防部(国防省)は22日、中国福建省の実弾射撃演習について、年次訓練の一環だが、台湾海峡で「抑止効果」の拡大を目指す中国の取り組みの一環である可能性も否定できないと述べた。

中国海事局は21日遅く、実弾射撃演習のため福建省牛山島周辺を22日午前9時(0100GMT)から4時間封鎖すると通告した。牛山島は台湾の馬祖島のすぐ南に位置する。

台湾国防部は声明で、演習は中国の定期訓練の一環であり、注視しているとした上で「台湾海峡の力学と関連した(中国の)抑止効果拡大」の一環である可能性は否定できないと述べた。詳述は避けた。

中国人民解放軍は先週、台湾を包囲する形で軍事演習を実施。「台湾独立勢力の分離主義的行為」に対する警告だと説明した。

台湾の卓栄泰・行政院長(首相)は台北で記者団に、地域の平和と安定に対する脅威を考えれば、中国はこうした演習を行うべきではないと主張。「演習の規模にかかわらず、頻繁に台湾付近で演習を行うべきではない。不要な緊張を招くだけだ」と述べた。