香港大引:ハンセン1.6%安で反落、政策期待でハイテクの一角はしっかり
週明け21日の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比325.65ポイント(1.57%)安の20478.46ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が131.39ポイント(1.76%)安の7340.56ポイントと反落した。売買代金は1955億6330万香港ドルに縮小している(18日は2590億5570万香港ドル)。
投資家の慎重スタンスがやや強まる流れ。中東地域の地政学リスクや、企業業績の見極めが様子見ムードにつながっている。中東情勢を巡っては、イスラエルのネタニヤフ首相が20日、自身の私邸を標的としたとみられる新イラン武装派組織ヒズボラのドローン(無人機)攻撃に関し、イランへの報復攻撃を協議したと伝わった。また、香港では主要な上場企業の第3四半期決算が本格化しつつある。
ただ、下値を叩くような売りはみられない。中国の景気支援スタンスが支えだ。寄り付き前に発表された実質的な政策金利となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しては、銀行貸出の指標となる1年物LPRは3.35→3.10%(予想は3.15%)、住宅ローン金利の指標となる5年物LPRは3.85→3.60%(予想は3.65%)と予想以上に引き下げられている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、中国オンラインゲーム大手の網易(9999/HK)と江蘇省拠点の翰森製薬集団(3692/HK)がそろって3.9%安、旅行サイト中国大手の携程集団(9961/HK)が3.6%安と下げが目立った。
セクター別では、自動車が安い。蔚来集団(9866/HK)が6.1%、長城汽車(2333/HK)が3.4%、華晨中国汽車HD(1114/HK)が3.2%、小鵬汽車(9868/HK)が2.9%ずつ下落した。
中国の銀行セクターもさえない。中国郵政貯蓄銀行(1658/HK)が2.5%安、中国工商銀行(1398/HK)が2.1%安、招商銀行(3968/HK)が1.7%安で引けた。予想以上の利下げを受け、利ザヤが縮小すると不安視されている。
半面、半導体やAI(人工知能)などハイテク関連の一角は高い。蘇州貝克微電子(2149/HK)が8.9%、晶門半導体(2878/HK)が6.9%、青島創新奇智科技集団(2121/HK)が6.2%ずつ上昇した。習近平・国家主席が「ハイテク支援を巡り政策の改善が必要」と述べるなど、このところ中国当局は、先端技術産業の発展を重視する姿勢を強めている。
他の個別株動向では、コンテナ生産で中国最大手の中国国際海運集装箱(2039/HK)が2.0%高。同社については、1〜9月期業績の利益3倍増見通しも材料視されている。
一方、本土マーケットは小幅に続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.20%高の3268.11ポイントで取引を終了した。ハイテク株が高い。産金・非鉄株、軍事関連株、運輸株、不動産株、医薬株、インフレ建設株なども買われた。半面、銀行株は安い。エネルギー株、公益株、消費関連株、保険・証券株も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
投資家の慎重スタンスがやや強まる流れ。中東地域の地政学リスクや、企業業績の見極めが様子見ムードにつながっている。中東情勢を巡っては、イスラエルのネタニヤフ首相が20日、自身の私邸を標的としたとみられる新イラン武装派組織ヒズボラのドローン(無人機)攻撃に関し、イランへの報復攻撃を協議したと伝わった。また、香港では主要な上場企業の第3四半期決算が本格化しつつある。
ただ、下値を叩くような売りはみられない。中国の景気支援スタンスが支えだ。寄り付き前に発表された実質的な政策金利となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しては、銀行貸出の指標となる1年物LPRは3.35→3.10%(予想は3.15%)、住宅ローン金利の指標となる5年物LPRは3.85→3.60%(予想は3.65%)と予想以上に引き下げられている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、中国オンラインゲーム大手の網易(9999/HK)と江蘇省拠点の翰森製薬集団(3692/HK)がそろって3.9%安、旅行サイト中国大手の携程集団(9961/HK)が3.6%安と下げが目立った。
セクター別では、自動車が安い。蔚来集団(9866/HK)が6.1%、長城汽車(2333/HK)が3.4%、華晨中国汽車HD(1114/HK)が3.2%、小鵬汽車(9868/HK)が2.9%ずつ下落した。
中国の銀行セクターもさえない。中国郵政貯蓄銀行(1658/HK)が2.5%安、中国工商銀行(1398/HK)が2.1%安、招商銀行(3968/HK)が1.7%安で引けた。予想以上の利下げを受け、利ザヤが縮小すると不安視されている。
半面、半導体やAI(人工知能)などハイテク関連の一角は高い。蘇州貝克微電子(2149/HK)が8.9%、晶門半導体(2878/HK)が6.9%、青島創新奇智科技集団(2121/HK)が6.2%ずつ上昇した。習近平・国家主席が「ハイテク支援を巡り政策の改善が必要」と述べるなど、このところ中国当局は、先端技術産業の発展を重視する姿勢を強めている。
他の個別株動向では、コンテナ生産で中国最大手の中国国際海運集装箱(2039/HK)が2.0%高。同社については、1〜9月期業績の利益3倍増見通しも材料視されている。
一方、本土マーケットは小幅に続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.20%高の3268.11ポイントで取引を終了した。ハイテク株が高い。産金・非鉄株、軍事関連株、運輸株、不動産株、医薬株、インフレ建設株なども買われた。半面、銀行株は安い。エネルギー株、公益株、消費関連株、保険・証券株も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)