「侍ジャパン」の井端弘和監督【写真:小林靖】

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阪神・才木「強気のピッチング」、ハム・五十幡「笑顔で走ります」

 野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督が9日、東京都内で会見に臨み、11月9日に開幕する「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」のメンバーを発表した。全28人のうち初選出は10人となり、井端監督は「失敗を恐れずにやってほしい」とメッセージを送った。

 五輪や昨年3月に行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を経験した8選手、同11月に開催された「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ 2023」から10選手、そして初選出が10人という顔ぶれ。指揮官は「非常にバランスがとれたのかなと思う」と納得の表情浮かべた。

 初選出組に対しては温かい言葉を送った。「初めての国際試合で自分がどのように変化するのか。大会を通じて良かったり悪かったりもあると思いますけど、悪くてもどこかでやり返してやろうと。いろいろ経験して次の舞台でさらに成長して、いいパフォーマンスを出してくれればそれでいい。失敗を恐れずにやってほしい。選んだのはこちらなので思い切ってやってもらえれば」と笑顔をみせた。

 阪神の才木浩人投手については「毎年成長していますし、今年はシーズンを通して素晴らしいパフォーマンスをみせてくれた。どこで投げるかは言えないけど、先発として期待しています」。チームトップの13勝3敗を挙げた25歳右腕も「自分らしく試合を楽しみながら、強気のピッチングでチームの勝利に貢献できるように頑張ります」とコメントした。

 さらにレギュラーではないながらも今季18盗塁をマークした日本ハムの五十幡亮汰外野手については「今までは周東選手がいましたけど、それに匹敵する足があると思います」と高評価。さらに「彼のよさは代走でいったら躊躇することなく盗塁を仕掛けたり、先の塁を狙ったりする姿勢がある。国際試合でも積極的にいってもらえれば」と、25歳を新たなスピードスターに“指名”した。

 五十幡も「大事な場面で起用してもらえるように、しっかり準備をして仕事を果たせればと思います。プレッシャーをいい意味で楽しんで、笑顔で走ります」と、すでに役割を理解している。

 若い選手の台頭は「日本が強くあり続けるには必要なこと。初選出の若い選手には期待したいと思います」と井端監督。侍ジャパンの世代交代を進めつつ、まずは「ラグザス プレミア12」での大会連覇を目指す。(湯浅大 / Dai Yuasa)