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 ◇セ・リーグ 阪神6ー9DeNA(2024年9月20日 横浜)

 【亀山つとむ 視点】阪神は手痛い負けだ。巨人とは3差に広がり、3位に浮上したDeNAまで“その気”にさせた。阪神の位置を本気で狙える図式になり、巨人との一騎打ちだと言っている場合ではなくなった。

 西勇の出来がすべてだ。立ち上がりから球が高く、甘かった。ストライクとボールもはっきりしていた。中11日と十分な時間が与えられたベテランが大事な試合で、こんな投球しかできないのは残念だ。3回途中5失点KO。点は取られ、イニングも投げられない。その結果、攻守すべてで後手後手に回った。

 4点劣勢の8回に桐敷を出さなければならなかったのも、先発12試合で8勝のビーズリーを中4日の中継ぎで使ったのも誤算だ。きょう21日を青柳とビーズリーの「セット」で取るというのがベンチの思惑だったはず。狙いがすべて裏目になる展開だった。

 残りは8試合。阪神は厳しい状況に追い込まれた。この1敗を喫したことで、DeNA、そして巨人2連戦と続く、きょう21日からの3試合は絶対落とせない。DeNAは相当に士気が高く、本拠地の熱気もある。落ち込んでいたら、のみ込まれる。投手力を含めた阪神の強みを出すしかない。攻撃でも反発力はある。気持ちを引くことなく戦うだけだ。 (スポニチ本紙評論家)